放駒理事長「63連勝立派」「稀勢の里を褒めたい」

[ 2010年11月16日 06:00 ]

連勝がストップし支度部屋で渋い表情の白鵬

 【九州場所2日目】まさかの展開に、福岡国際センター2階にある役員室が騒然とする中、放駒理事長(元大関・魁傑)は稀勢の里の奮闘ぶりを称えた。「白鵬は受けに回った。きょうは稀勢の里を褒めたい。怖がらずに攻めたのが良かった」。そして「この勝利でひと皮むけてほしい」と今後の飛躍にも期待を寄せた。

 理事長は、一人横綱の重責を果たしてきた白鵬には「63連勝だって立派。記録が止まったのは残念だが、明日から再挑戦してほしい」と激励。そして「あらためて69連勝は凄い数字なんだなと思う」と、双葉山の偉大さも痛感していた。
 親方衆の間でも殊勲の24歳を評価する声が相次いだ。稀勢の里と同じ二所ノ関一門に所属する片男波親方(元関脇・玉春日)は「見ていて鳥肌が立った。稀勢の里が攻め続けたのが良かった」と満面に笑みを浮かべた。

 ▼元NHKアナウンサー杉山邦博さん(東京相撲記者クラブ会友)横綱・白鵬を応援する気持ちからすれば残念だったが、悔しいそぶりがあってもおかしくないのに、表情を変えず、淡々と引き揚げる白鵬の態度は本当に立派だ。双葉山もきっとこうだったんだろうなと思わせた。今日の稀勢の里は非常に冷静。いつもならもどかしそうに立っているが、はやる心を抑え、期するところがあったんでしょう。相撲内容は、原点である前に出る形で、後世に名を残す勝負だった。心が揺さぶられた。

 ▼舞の海秀平さん(元小結・舞の海)一発張られて冷静さを失い、白鵬も張りにいってましたね。いつもなら我慢して我慢して自分の形にもっていくんですが…。それから稀勢の里の得意な左四つを許したのも良くなかった。やはり白鵬の得意は右四つですからね。内掛けも相手を崩しにいったというよりも苦し紛れでした。それにしても張られてムキになるのは大横綱らしくない。マスコミや周りに言われて、数字を意識したのもあったのでしょう。

 ▼夏川りみ(歌手)今回は本当に残念でした。でも、これからもみんなに元気を与えてくれるような相撲を見せてくれると信じています。いつも素晴らしい相撲で楽しませてくれる横綱・白鵬関をずっと応援していきます。

 ▼熊ケ谷親方(元幕内・竹葉山)負けたのは仕方がない、としか言いようがない。あしたから切り替えて頑張るしかない。まだ25歳だし、また記録に挑むことはいくらでも可能ですから。

 ▼北の湖親方(元横綱) がっぷりに組めば白鵬は強いのだから、もったいなかった。張っていくと上体が上がってしまうから。でも63連勝は大変なことで、評価しないといけない。

 ▼把瑠都 土俵下で見ていたが、緊張していたみたい。重圧があったのかも。

 ▼日馬富士 勝負というのはこんな感じかも。

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2010年11月16日のニュース