宮里藍は9位…遅すぎた猛チャージ

[ 2010年8月2日 06:00 ]

2番、ティーショットを放つ宮里藍。優勝争いはできなかったが猛チャージを見せた

 USLPGAツアーの全英リコー女子オープン最終日は1日、英国サウスポートのロイヤルバークデールGC(6458ヤード、パー72)で行われ、29位から出た宮里藍(25=サントリー)が7バーディー、2ボギーの67と猛チャージ、通算2アンダーまで伸ばして9位に食い込んだ。5位から出た上田桃子(24=ソニー)は1イーグル、2バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの74で通算2アンダーにスコアを落とし、同じく9位。14位から出た有村智恵(22=日本ヒューレット・パッカード)は75と崩れ、通算2オーバーで21位、37位から出た横峯さくら(24=エプソン)はパープレーで通算4オーバーの31位だった。ヤニ・ツェン(台湾)が通算11アンダーで優勝した。

 宮里は遅すぎた猛チャージとなった。29位から出た最終ラウンドは2番パー4でボギーが先行。しかし、ここから底力を見せた。5番でバーディーを奪うと8番では1・5メートルにつけてバーディー。後半も好調で10番で3メートルを沈めてバーディーを取った後は、9メートルのロングパットを沈めた13番から3連続バーディー。17番のパー5は2オンに成功して狙いどおりバーディーを取り、67の好スコアを出した。
 「いいリズムでプレーできた。気持ちも焦ることなく一打一打に集中できた」とまずは納得の表情を見せた。だが、その後に本音が続いた。「最終的にアンダーパーに戻せたのは大きいけど、初日の気持ちの入れようが難しかった。珍しく気持ちの切り替えがうまくいかず、らしくなかった」。短いパーパットを外した1つのボギーを引きずり、76を叩いた第1日の出遅れを悔やんだ。「リラックスしていた。入れ込んだわけではない」と言いながらも、この2カ月で世界ランク1位になるなど取り巻く環境は激変。心の整理がつかないまま大会に臨んだのが痛かった。
 それでも、「メジャー優勝は夢から目標に変わった。期待もあるし、自信もある。いつか自分にもチャンスが回ってくると思う。チャンスを待ってプレーしていくだけ」と最後は前を向いた。次戦は日本ツアーのNEC軽井沢72(13~15日、長野・軽井沢72北C)に出場。その後、米ツアーへ戻り、終盤戦に挑む。メジャー初制覇はお預けとなった。だが、最終日に巻き返したゴルフこそ本当の姿。目標の年間最優秀選手、賞金女王は手の届くところにある。

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2010年8月2日のニュース