力士19人→46人に 稽古もトイレも大渋滞

[ 2010年6月3日 17:17 ]

 思わぬ形で角界一の大所帯となった大相撲の北の湖部屋が、土俵の内外でさまざまな影響を受けながら船出した。暴力団観戦問題で閉鎖した木瀬部屋から力士らを受け入れ、引っ越し作業が一段落した3日に朝げいこが始まった。

 夏場所は19人だった力士が一気に46人に増えた。けいこ場から文字通りあふれる形で、部屋の出入り口で汗を流す力士もいた。それでも移籍組の十両徳真鵬は「けいこ相手はいっぱいいるんで」と前向きにとらえた。

 5日からは申し合いを行う予定で、時間短縮のため仕切りの所作を省略し、次々にぶつかっていくという。部屋の前の道路を使ったけいこも検討。部屋付きの山響親方(元幕内巌雄)は「昔は人数も多かったし、よく外でやった」と話した。

 これまでの倍以上の人数で暮らすことになり、生活面の影響も大きい。幕内北太樹は「トイレの前が渋滞する」と笑った。1食分に炊く米は4升から8升に倍増した。

 同じ出羽海一門で以前から交流があったため、力士の表情は一様に明るい。ただ一人神妙な面持ちなのが今回の騒動の当事者、木瀬親方(元幕内肥後ノ海)で「力士には迷惑が掛かっているが、受け入れてくれて感謝している」と頭を下げた。

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2010年6月3日のニュース