敗れはしたが東芝の宝!33歳芸術的フェイント

[ 2010年3月3日 08:38 ]

日本選手権準決勝のトヨタ自動車戦で突進する東芝の立川剛士

 今季の日本のラグビーは三洋電機の日本選手権3連覇で幕を閉じた。トップリーグで2連覇を果たして、2冠を狙った東芝は準決勝で敗れたが、33歳のFB立川剛士(たちかわ・ごうし)は最後尾からチームを支えて、健在ぶりをアピールした。

 東芝府中時代からチーム一筋だ。ベテランは終盤戦に絞った調整が奏功。今季のトップリーグではプレーオフMVPに輝いている。最大の持ち味はランプレーだ。キックされたボールを処理する際に再三、披露するカウンター攻撃は非常に鋭く、まったく衰えを知らない。「ボールに触ってなんぼ」と、積極的に攻撃に参加。キックやパスをすると見せ掛けて、相手を抜き去る技術の高さには一日の長がある。「フェイントにしても経験。面白い」と不敵な笑みを浮かべる。
 東芝のFBの層はそれほど厚くなく、今後も活躍が期待される。さらに2011年のワールドカップ(W杯)出場権を懸けた5月のアジア5カ国対抗の日本代表候補にも名を連ねた。これからは有賀(サントリー)や五郎丸(ヤマハ発動機)ら若手選手と日本代表の座を争う。
 過去には足首を手術して戦列を離れたこともあった。「大ケガで休んでる時期もあったから、あと2年くらいは頑張りたい」。冗談交じりの短い言葉の中に強い決意がにじんだ。

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2010年3月3日のニュース