容赦なし!東芝 早大に快勝4強 

[ 2008年3月2日 06:00 ]

早大のディフェンスを蹴散らし、突進する東芝・豊田(中央)

 ラグビーの第45回日本選手権2回戦は1日、秩父宮で行われ、大会3連覇を狙う東芝が早大に47―24と快勝して4強入りした。先制トライを奪われたものの、接点の強さを生かして学生王者に貫録勝ち。8日の準決勝ではトップリーグ王者サントリーと対戦する。また、トヨタ自動車は来季トップリーグに昇格する近鉄に53―43と辛勝。三洋電機との準決勝にコマを進めた。

【早大グッズ


03 東芝の目の色が変わった。モールでこの日2つ目のトライを奪われた直後の後半8分。ゴール前ラインアウトから、FWが学生相手に容赦なくモールを押し込んでトライを返した。33―10となって勝負あり。早大びいきのスタンドが沈黙した。
 「意地?それもありましたね」。ロック大野が苦笑いを浮かべた。2回戦は学生の挑戦を受け止めつつ、準決勝へ向けて「東芝が困った時に戻る原点を確認する試合」(SO広瀬主将)だった。昨季までトップリーグを3連覇した原動力は接点での強さ。だが、今季プレーオフ準決勝は「自分たちの強みに迷いが出て」(同)三洋電機に逆転負け。この日は接点の強さを生かしてモール、ラックでしつこく攻め、プレッシャーをかけてからバックスで切り刻んだ。
 2年前は43―0と圧勝した早大相手に24失点。だが、CTB冨岡は「まじめに守ってくる相手に試せたのは良かった。2年前は相手の監督(清宮監督)がいろいろ言うのでモチベーションが高かったし」と笑った。準決勝はその清宮監督率いるサントリーが相手。モチベーションに不足はない。(中出 健太郎)

 <早大 完敗で来季へ課題>モールで2トライを奪い、10―47で迎えた終盤にも2トライ。それでも密集戦で圧倒され、守りでは相手バックスに再三抜かれて接戦にすら持ち込めなかった。ロック権丈主将は「勝てる試合だった」と強気だったが「相手SOへのプレッシャーが中途半端になってしまった。攻撃が停滞した時のオプションも少なかった」と冷静に敗因を分析。学生相手にダントツの実力を見せつけながら格上への挑戦が大敗に終わり、中竹監督は「課題が来季につながればいい」と話した。

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2008年3月2日のニュース