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“スピード逆告訴”は自信の表れか 捜査早まる可能性も

[ 2024年2月3日 04:30 ]

23年6月20日、ペルー戦でゴールを決める伊東(右)
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 【亀井正貴弁護士の目】今回、伊東選手側にはかなりの自信があるのでしょう。めったにない逆告訴をしたうえ、そのタイミングが早いことにそれが表れています。女性らに告訴されたのは1月中旬ですが、受理には時間を要するため、虚偽告訴で訴えるための準備は前々から水面下で進め、警察側と話していたことが想定されます。

 週刊誌の発売日に逆告訴というタイミングも、段取りしていた可能性が高いです。すぐに逆告訴できるということは、証拠や自信があるからです。また、性加害疑惑の場合、セカンドレイプになるケースもあるために取材に対応することは控える場合が多いですが、伊東選手の代理人弁護士は取材に応じており、自信を持っていることの証明だと思われます。

 今後はプロ野球・山川穂高選手と同様の展開が予想されます。まずは、被害者側から事情聴取と実況見分をします。その上で警察側が強制性交と判断することが難しい場合は、伊東選手側から証拠を集めて書類送検になります。そうなると、嫌疑不十分のため不起訴となる可能性が高まります。決着までには数カ月の時間は要するでしょうが、伊東選手のようにアスリートとしてのキャリアがある場合、警察が捜査を早める可能性はあるでしょう。(元大阪地検検事、弁護士)

 <伊東純也 性加害疑惑報道後の動き>
 ▽1月31日 デイリー新潮で昨年6月伊東から女性への性加害があったと報じられる
 ▽同日 大阪府警が女性2人からの刑事告訴を受理したと判明
 ▽同日 決勝トーナメント1回戦のバーレーン戦で伊東はベンチ入りも出場せず。試合後に「サッカー以外のことは駄目だと言われたので」とだけ話す
 ▽2月1日 伊東の代理人弁護士が性加害はなかったとして、虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出し、受理される。弁護士は「全くの事実無根」と主張
 ▽同日午後7時30分 日本協会が日本代表からの伊東の離脱を発表
 ▽2日午前2時12分 日本協会が伊東について「本日離脱しないことになりました」と訂正
 ▽同日午前4時 山本昌邦ナショナルチームダイレクターが報道陣に対応。「残す方向で改めて調整するということになりました」と説明
 ▽同日午後4時14分 田嶋幸三会長や協会幹部、専門家を含めて再度協議の末、伊東の離脱を改めて決定し発表
 (全て日本時間)

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