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Cロナも絶賛16歳ノルウェーの神童 ウーデゴール量産“後継者”

[ 2015年2月3日 09:45 ]

2014年10月、ユーロ予選のブルガリア戦でプレーするノルウェーのウーデゴール(AP)

 海外サッカーの話題にスポットを当てる「蹴球大陸」が1カ月半ぶりに再開です。2日に締め切りを迎えた欧州の冬季移籍市場で大きな話題を集めたのが、ノルウェー1部ストレームスゴドセトからレアル・マドリードに加入した16歳のMFマルティン・ウーデゴール。昨年、15歳で同国代表デビューを果たし、欧州のビッグクラブがこぞって争奪戦に参加したといわれる“ノルウェーの神童”とは、いったいどんな選手なのか。

 昨年、動画サイト「ユーチューブ」に、ウーデゴールのプレーをまとめた映像がアップされた。「ドリブル編」「ゲームメーク編」「ゴール編」などに分かれ、15歳が大人を手玉に取る映像は再生270万回超。目を引くのが、両足での繊細かつ大胆なボールコントロールだ。トリッキーな動きを駆使して相手をかわすドリブル、絶妙なタイミングで繰り出すスルーパス、流れを読み切ったオフ・ザ・ボールの動きは、高い戦術眼と天性のセンスをうかがわせる。

 攻撃的MFで利き足が左のウーデゴールが「僕にとっての偉大なロールモデル」と話すメッシ(バルセロナ)をほうふつさせるが、創造性にあふれるプレーは“ファンタジスタ”の系統でもある。Rマドリードで同僚となったC・ロナウドは「多彩なポテンシャルを感じるし、いい左足を持っている」と絶賛。ノルウェー代表通算82試合のMFペデルセンも「彼の年齢を考えたら信じられない。ゲームの知識も素晴らしいし、スキルもとんでもない」と舌を巻く。

 元サッカー選手の父ハンスエリックさんの指導で、7歳から週20時間の練習を欠かさなかった。「兄に囲まれてワンタッチ、ツータッチでプレッシャーをかわす練習を積んだから、すぐにアングルを変えられる」(ハンスエリックさん)のが強みだ。昨年1月、父も所属したストレームスゴドセトのトップチームに昇格すると、4月にノルウェー1部最年少記録の15歳117日でリーグデビュー。8月にはフル代表に初選出され、UAEとの親善試合に15歳253日で出場して同国の最年少デビュー記録を104年ぶりに塗り替えた。

 昨年12月にEU圏内で移籍可能な16歳となり、争奪戦がスタート。海外の30以上のクラブが天才少年を視察し、ウーデゴールも各チームの練習に参加した。ファンであるリバプールをはじめバイエルンM、マンチェスターU、マンチェスターC、アーセナル、バルセロナなどを訪れた結果、選んだのが「選手、人として僕を成長させてくれる最高の条件がそろっている」Rマドリード。6年半契約で、移籍金は推定300万ユーロ(約4億円)とされる。C・ロナウドが「数年もしたら僕は点を取れなくなる。そしたら君がゴールするんだ」と激励した“神童”は、17歳144日となる16年4月9日よりも前にデビューすればアルベルト・リベラ(引退)が持つレアルの最年少出場記録を更新する。

 ◆マルティン・ウーデゴール 1998年12月17日、ノルウェー南部ドランメン生まれの16歳。同国1部ストレームスゴドセトの下部組織でプレーし、13歳からトップチームの練習に参加した。14年4月に15歳117日でリーグ最年少出場を果たし、5月に15歳150日で最年少得点をマーク。U―15~21同国代表を経て、同年8月のUAE戦でノルウェー最年少の15歳253日でフル代表デビュー。同10月のブルガリア戦に欧州選手権予選最年少の15歳300日で出場。昨季リーグ戦23試合5得点、代表通算3試合0得点。1メートル76、60キロ。利き足は左。

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2015年2月3日のニュース