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【オシムの提言4】8強は非現実的…侍魂で1次L突破に全力を

[ 2014年6月11日 10:29 ]

スポニチ本紙のインタビューに答えるオシム氏
Photo By スポニチ

 元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(73)が自宅のあるサラエボで10日、スポニチ本紙の独占インタビューに答え、W杯を戦うザックジャパンへアドバイスを送った。

【日本代表メンバー W杯日程】

 日本には他のチームにないものがある。日本の心、魂だ。挑戦する気持ちが強く、意地もある。歴史がないだけで、これからもっと良くなる。対戦するコートジボワールは周囲が評判をつくっているだけで、イメージとは違う。最近の彼らは自信をなくし、迷っている。監督が頻繁に代わってチームの士気も低い。一番の原因は選手がビッグクラブに所属して高額の報酬を得て戦う気持ちがなくなっていることだ。他チームが成長する間に成長しなかったということだ。ドログバがいるからといって、勝てるとは限らないのが彼らの現状だ。日本は「何ができるか」を見せればいい。この3試合、特にザンビア戦で「何ができるか」がわかった。一回できたのならもう一回できる。

 W杯では自分たちの実力通りの位置まで行く。謙虚に言えば「1次リーグ突破」に全力を注ぐべきだ。ベスト8という目標は正直言って非現実的、あまり意識しすぎると選手に負担となる。そういう目標より、自分のベストを尽くして戦うことだ。

 ◇イビチャ・オシム 1941年5月6日、ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)のサラエボ生まれの73歳。ユーゴスラビア代表監督としてMFストイコビッチらを擁した90年W杯イタリア大会で8強。03年市原(現千葉)監督に就任し05年ナビスコ杯優勝。W杯ドイツ大会後の06年に日本代表監督に就任も07年11月に脳梗塞で倒れ退任した。

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2014年6月11日のニュース