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香川 王様ペレになる!10番の誇り「責任を感じる」

[ 2014年5月27日 10:33 ]

軽快な動きでボールを追う香川

キリンチャレンジカップ2014 日本―キプロス

(5月27日 埼玉)
 「10番」の誇りを胸に!全体練習を終えた日本代表のFW香川真司はピッチの中央にいた。

 長友を相手にフェイントを仕掛け、体の切れ、芝の感触を確かめた。指宿合宿で徹底的にいじめ抜いた肉体は極限状態だ。「これだけ追い込んだ状態で、試合、しかも日本代表でというのは初めて」と言う。そんな肉体を突き動かしているのは強い使命感からだ。

 背中にはエースにしか与えられない、独特の重みを感じている。「(背番号10の)責任を感じる。それは世界の国、クラブ、どこでも一緒だと思う。そこで結果を残せる選手が、世界のベストプレーヤー」。27日のW杯壮行試合を含む3試合の強化試合を経てW杯を迎える。香川にとっては10番の“真価”を見せる舞台でもある。

 10番を初めて意識したのは小5の時。所属していた神戸NKサッカークラブの監督から借りた王様ペレのスーパープレー集のビデオをテープが伸びるまで見た。58年W杯、王国ブラジルの10番を背負ったペレがシャペウ(頭上にボールを上げ相手を抜き去る)を決めた映像は特に鮮烈だった。そのビデオは未返却のままだという。当時は香川が1日でシャペウを習得したという“都市伝説”まで広まった。

 1次リーグで対戦するギリシャを仮想したキプロス戦は左MFでの先発が濃厚だ。香川は「コンディションに気を使いながら同時に日本を背負うわけだから、W杯で応援してもらえるような試合にしたい」と前を向いた。最大の目標はペレが王様と称される王国ブラジルでのW杯で正真正銘の世界のベストプレーヤーになること。香川が10番の真価を見せる。

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2014年5月27日のニュース