【東京ダービー】1番人気マカニビスティー圧倒V

[ 2010年6月3日 06:00 ]

<東京ダービー>1着でゴールしたマカニビスティー

 南関東クラシック第2弾「第56回東京ダービー」が2日、大井競馬場のナイターで行われ、単勝1・8倍の1番人気に推されたマカニビスティーが直線外から末脚を伸ばし快勝。重賞初制覇で羽田盃2着の雪辱を果たした。松浦備厩舎は東京ダービー初制覇、鞍上・戸崎圭太騎手(29)は3度目の優勝を飾った。

 29歳の若きリーディングジョッキー戸崎は落ち着いていた。鼻差で惜敗した羽田盃同様、道中は後方。3、4角でもまだ10~11番手。逃げたマグニフィカが直線に入っても粘っている。残り200メートル。青鹿毛の馬体がまるで弾むように伸びてきた。クラシック初戦で敗れたにもかかわらず断然人気に支持されたマカニビスティー。堂々と抜け出すと、ガナールの追撃を余裕で1馬身1/4封じ込んだ。大井所属馬としては11年ぶりの東京ダービー制覇だ。羽田盃、さらに日本ダービーをも制した内田博もゴールを過ぎると、馬上からのタッチで戸崎を祝福した。
 「羽田盃では僕が慌てて迷惑を掛けた」。そんな思いで臨んだ戸崎は「この馬が一番と信じて乗りました。展開は予想せずに力を信じて僕が慌てなければと。じっくり行きました」と声を弾ませた。07、08年に続き、ここ4年でなんと東京ダービー3勝だ。一方、今月12日に70歳の誕生日を迎える大井最年長調教師・松浦備(まこと)師は悲願のダービー初制覇。86年シナノジョージで2着。翌87年、シナノデービスで羽田盃を制したがダービーは2着と涙をのんだ。リーディングを2度獲得した騎手時代を含め、初のダービー獲得に「夢みたい。ただ、ただ、ありがとうございましたの繰り返しで言葉が出ない。3コーナーでもたついていたように見えて“あれ!?まずいな”と思った後は無我夢中でよく分からなかったけど、ゴール前では安心して見ることができたよ」と感無量の表情。東京ダービーを勝つために中央から移籍してきた大器マカニビスティーが大きな勝利をプレゼントした。(池田 裕文)
 ◆マカニビスティー 父ゼンノロブロイ 母サクセスウイッチ(母の父ブライアンズタイム)牡3歳 大井・松浦備厩舎所属 馬主・備前島敏子氏 生産者・北海道日高町の山田政宏氏 戦績8戦4勝(南関東3戦2勝)総獲得賞金7510万円。

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2010年6月3日のニュース