谷川17世名人「より一層の奮起を」藤井王将より一世代上の関西のトップ棋士を鼓舞

[ 2023年1月5日 14:54 ]

 東京、大阪の将棋会館で5日、新年恒例の指し初め式があり、関西将棋会館では谷川浩司17世名人(60)が藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖を含む5冠=より一世代上の関西所属棋士を鼓舞した。

 「一世代上の関西のトップ棋士には、より一層の奮起を期待したいです」

 全8冠のうち、関西所属の藤井聡太王将(20)が竜王、王位、叡王、棋聖を含む5冠。そして関東所属の渡辺明名人(38)が棋王を併せ持ち、永瀬拓矢王座(30)が続く。関西所属では一昨年末、豊島将之九段(32)が竜王位を藤井に奪われて以降、藤井以外のタイトルホルダーは不在の状態が続く。

 8日に第1局が開幕する第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負。藤井への挑戦権を羽生善治九段(52)と挑戦者決定リーグで争った関西所属の糸谷哲郎八段(34)は、「清廉な1年の始まりを迎え、気持ちを切り替えて心機一転頑張っていきたい」、また渡辺にここ2年連続、名人戦7番勝負で屈した斎藤慎太郎八段(29)は「昨年度はなかなか結果がでなかったので、今年は力をつけて心機一転頑張りたい。結婚を機に活躍をしている棋士も多く、自分もその一人となれるように」と語り、昨年9月に発表した一般女性との結婚を飛躍のきっかけにする意気込みを語った。

 来年、日本将棋連盟は100周年を迎え、関西将棋会館は大阪府高槻市へ移転する。東西将棋会館建設委員会副委員長で、関西統括を務める谷川は「プレイベント等も増やしていければ」と21、22日に第2局も予定する高槻市とのコラボ事業を打ち出していく意向を示した。

続きを表示

2023年1月5日のニュース