佐藤千矢子氏　岸田首相“異次元の少子化対策”「大胆にやるんじゃなくて大胆に“検討を進めます”とか」

東京・赤坂のTBS社屋
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　毎日新聞論説委員の佐藤千矢子氏が5日、TBS「ひるおび！」（月～金曜前10・25）に出演。岸田文雄首相が4日、年頭会見で、今後の優先課題として「異次元の少子化対策」や「インフレ（物価上昇）率を超える賃上げ」の実現に取り組むと明らかにしたことについてコメントした。

　MCの恵俊彰が「具体的なことが何もなかったと指摘されていますが」と聞くと、佐藤氏は「そうですね。昨日の会見のキーワードを1つだけ挙げるとすると“異次元の少子化対策”。異次元のって何ですかって結構SNSでも話題になっていて“異次元のことやらなくてもいいけど、普通の諸外国、先進国並みのことやってくださいよ”みたいなつぶやきもありましたよね」と言い、「やっぱり日本は子供にかける予算が非常に少なくて、先進国の平均よりずっと少ないんですね。だから他国並みのことを急いでまずやってくださいと、みんな思っているのに、異次元のものをやります、大胆に検討を進めていきます、大胆にやるんじゃなくて大胆に“検討を進めます”とかですね。いつやるんですかと」と指摘した。

　さらに「あと子供予算倍増って言ってるんですが、それって発射台はいくらですかと。子供家庭庁というのが来年4月にできるんですが、その予算が大体4兆円強ですよね。ではそれが発射台で8兆円にするっていう意味ですか。何年間でやるんですか、とか何もわかっていない」と言い、「ただ倍増って言葉という言葉だけが躍っていて、池田勇人さんの倍増というのがありましたけど、岸田さん、池田さんのことを尊敬しているからかも知れませんけれども倍増が好きなんですよ。倍増がいろんなところに出てきて、防衛費もそうだし、少子化もそうだし。でもいくらにするんですか、兆円単位でお金がいる時に財源どうするんですか、増税するんですか、でも消費税は10年間上げないって岸田さん言ってるんですよね、じゃあ保険でやるんですか、国債でやるんですか、全く見えていない」とツッコミまくり、「それで異次元という言葉だけがちょっと…高揚感もおありで、俺がやるって思ってらっしゃるとは思うんですが、大丈夫かな、本当にできるかなって若干の違和感を持ちながら昨日聞いていました」と自身の見解を述べた。