緑黄色社会 夢近づいた武道館「国民的存在になりたい」結成10周年万感ライブ 8000人前に23曲披露

[ 2022年9月18日 04:00 ]

サポートメンバーのドラムスも交え、日本武道館に集まった観客をバックに記念撮影する緑黄色社会
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 今年大みそかのNHK紅白歌合戦への初出場が有力視されている男女混成バンド「緑黄色社会」が16、17の両日、結成10周年記念ライブを東京・北の丸公園の日本武道館で開催した。同所での公演は初めて。国民的バンドになることを夢見る4人組はロックの聖地で躍動し、さらなる活躍を誓った。

 ボーカルの長屋晴子(27)は8000人の大観衆を見渡し、感慨に浸った。初めて踏む聖地のステージ。「みんな、ここが武道館だよ。連れてきてくれてありがとう。今日は私たちの音とみんなの気持ちでこの武道館をいっぱいにしよう」。冒頭でこう呼びかけると、客席からは割れんばかりの拍手が起こった。

 高校の同学年3人とそのうち1人の幼なじみによる4人組。12年に結成し、今年で10周年を迎えた。愛称は「リョクシャカ」。圧倒的な歌唱力を誇る長屋は、この日も声色を自在に変化させ、ポップでキャッチーなバンドサウンドに乗せて「sabotage」「Shout Baby」など23曲を歌った。

 20年4月の発表以来、異例のロングヒットを記録している「Mela!」も披露した。サブスクリプション(定額聴き放題)の総再生回数は、昨年にヒットの基準となる1億回、今年7月になって2億回を突破。バンドの名が広がったタイミングでの武道館公演の開催に、長屋は「国民的な存在になりたいとずっとみんなで言ってきた。日の丸の下(武道館)でライブができて、その夢に近づけたような気がします」と感激した。

 今年は「Mela!」のロングヒットとともに、最新アルバム「Actor」がオリコンチャートで自己最高位の4位を記録するなど、セールス実績も好調。「みんなともっともっと先の景色が見たい。もっと欲張っていろんな場所を目指していきたい」。勢いは十分なだけに、紅白選出が現実味を帯びてきている。

 ◇緑黄色社会(りょくおうしょくしゃかい)名古屋の高校の軽音楽部で一緒だった長屋、小林壱誓(ギター)、peppe(キーボード)に、小林の幼なじみの穴見真吾(ベース)を加えた4人組。長屋が飲んでいた緑黄色野菜のジュースをメンバーが間違って「緑黄色社会」と言ったのがバンド名に。18年11月にミニアルバム「溢れた水の行方」でメジャーデビュー。新曲「ミチヲユケ」(発売未定)は日本テレビの10月期ドラマ「ファーストペンギン!」の主題歌に決定した。

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