大村崑 演出家・澤田隆治氏死去に「また1人、一緒に頑張ってきた仲間がいなくなってしまったね」

[ 2021年5月16日 23:20 ]

大村崑

 1980年代の漫才ブームの火付け役で、爆発的な人気を誇った「てなもんや三度笠」などコメディー、演芸を中心に数多くの人気番組を手掛けた名プロデューサーで演出家の澤田隆治(さわだ・たかはる)さんが16日、東京都内の病院で亡くなった。88歳。大阪府吹田市出身。死因は明らかにされていない。

 かつて澤田さんが所属した大阪・朝日放送がラジオ専門局だった時代に新日本放送(現MBS)との合弁会社・大阪テレビ放送(OTV)で手掛けたコメディー番組「やりくりアパート」(58~60年に放送)で主演を務めていた喜劇俳優の大村崑(89)がスポニチ本紙の取材に対応。「寂しいね」と大阪の笑いを一緒に盛り上げてきた〝戦友〟の死を悼んだ。

 同番組は最高視聴率50%以上を記録した人気番組。当時、澤田さんは助監督の立場で「キュー!」「スタート!」などと叫びながら、使いっ走りのような業務を担当。だが、その後、希代のヒットメーカーになり、「てなもんや―」を担当。「そんな縁もあって(てなもんや―に)ボクも6回ほど出演させてもらったんです」と明かす。

 最近も、新型コロナの緊急事態宣言前の1、2カ月前に大阪に来る予定があった澤田さんと会食。その際、昔話に話を咲かせた。澤田さんはあまり元気ではなかったが「コロナが薄くなったらまたこちらに来て仕事がやりたい」と意欲を示していたという。それだけに「また1人、一緒に頑張ってきた仲間がいなくなってしまったね」と寂しげだった。

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2021年5月16日のニュース