豊島竜王、王将戦プレーオフ前哨戦制した 将棋JT杯決勝 “宿敵”永瀬王座と30日に再び激突 

[ 2020年11月23日 05:30 ]

500万円の賞金ボードを掲げる豊島竜王
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 将棋の日本シリーズJTプロ公式戦(JT杯)は22日、東京都内で決勝を行い、豊島将之竜王(30)=叡王との2冠=が135手で永瀬拓矢王座(28)を下し、4年ぶり2回目の優勝を果たした。

 居飛車党の永瀬がぶつけてきた作戦は四間飛車。対する豊島は「可能性はあるかと思っていた」と、冷静沈着に穴熊で対応した。中盤までは拮抗(きっこう)していたが、自陣を堅く囲った豊島が徐々に優位を築いていく。最後は快勝譜を残して優勝賞金500万円を獲得した。

 「決勝に来られただけで少し満足していたが、優勝と準優勝は全然違う。それはうれしいです」

 永瀬とは今年、叡王戦7番勝負(4勝3敗2持将棋)で激闘を繰り広げ、17日の王将戦挑決リーグでは痛い1敗を喫した。2歳違いの宿敵とは30日、渡辺明王将(36)=名人、棋王含む3冠=への挑戦権を懸けたプレーオフでまたもや激突する。もはや因縁を超えたマッチアップに「今日負けていたらズルズルいっていたかも。でも永瀬さんは毎局高いパフォーマンスでくる。(この日の快勝は)あまり関係ないと思います」と身構えた。

 両者の通算対戦成績はこれで7勝7敗2持将棋(引き分け)と全くの五分。決戦は来週の月曜日だ。 (我満 晴朗)

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