コロナ窮地救う!全国のライブ見放題サービス「サブスクLIVE」6月中にもスタート

[ 2020年6月3日 05:30 ]

「サブスクLIVE」とライブハウスの現状について語る大谷秀政氏(撮影・篠原岳夫)
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 新型コロナウイルスで窮地に陥っている全国のライブハウスに、救世主となり得る新サービス「サブスクLIVE」が立ち上がる。全国約20カ所のライブハウスのライブが月額580円で見放題となるLINE動画配信サービスが早ければ今月中にスタートする。各地のライブ映像を一斉配信し収益化するのは音楽界で初の試みだ。

 東京都のロードマップで、ライブハウスは休業要請緩和のステップ3でも「×」。クラスターが発生した業種でもあり、全国的に営業再開のメドが立たない状況だ。サブスクLIVEはNBAや英プレミアリーグなどのスポーツ中継のノウハウを持った主催者が、全国の加盟ライブハウスにカメラや音響機材、配信ノウハウを無償提供し、高品質の動画作りをサポート。視聴者は月額580円を払えば、移動の手間もなく、各地の質の高いライブ中継を見放題となる。

 これまでバラバラに行われてきた動画配信のプラットフォームとしての役割を担う。視聴料はライブハウスに分配。視聴者はライブ中にデジタルコインで“投げ銭”ができ、アーティストに還元される。

 中心となるのは、全国5軒のライブハウスを運営する「LD&K」の大谷秀政代表。7月に横浜にオープン予定の「1000クラブ」に機材や配信設備を常駐させ、プロジェクトの拠点としていく。

 現在、参加予定のライブハウスには、絢香(32)らを輩出した東京・渋谷の「チェルシーホテル」や大阪・梅田の名門「シャングリラ」などが名を連ねる。賛同アーティストも多く、今後は100カ所加盟を目指して拡充の意向。「この規模になれば1回数十万円は分配できるのでは」と大谷氏は話す。

 政府指針では、芸能イベントに「観客は収容人数の50%以下」という目安を設けているが、現実的にそれでは不採算に陥る。東京では200~300人規模のライブハウスで家賃だけでも約200万円だ。合言葉は「♯(ハッシュタグ)SAVE THE LIVE」。大谷氏は「日頃出掛けられない人や地方在住者のニーズはある」と新たな顧客層開拓にも期待。「50%しか客を入れられないアフターコロナの音楽界を生き抜こうとするライブハウスの新たな収入源として根付いていくのでは」と話した。

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