稲川淳二 宮迫会見と重なる“アクシデント”も前向き「時代は生きていますし…」

[ 2019年7月20日 19:52 ]

「稲川淳二の怪談ナイト」で全国を巡る稲川淳二
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 タレントの稲川淳二(71)が20日、東京都の西東京市保谷こもれびホールで「稲川淳二の怪談ナイト」を開催した。割れんばかりの拍手と大きな声援に迎え入れられた稲川は、観客に向けて大きく手を振りながら登場。午後3時半からの開演で、客席はほぼ満席だったが、後方のマスコミ取材席はガラガラ。「カメラが入る予定でしたが、吉本関係の会見があって、みんなそっちに行ってしまいました」と笑った。

 この日は午後3時から「雨上がり決死隊」の宮迫博之(49)と「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮(47)の謝罪会見と重なったため、稲川の取材に集まった報道陣はたったの2組。そんな状況に対して、稲川は「時代は生きていますし、状況もありますから。逆に全部決まって完璧よりも、ドラマチックな物事があったり、こういうことがあったり。とんでもないアクシデントだと困るけど、そうじゃなければ多少何かあったほうが人間っていうのはピリッとするじゃないですか」とポジティブに受け止めていた。

 また、冒頭で「おととい、肺が苦しくて、病院に行ったけど、過労のせいだと言われた」と健康上、気になる発言もあったが、無事に公演を終え、会見に応じた。この日は処方された痛み止めと念のための酸素ボンベを持って、公演に臨んだという。

 「86倍楽しいと言っていましたが、21倍となってしまって、すみません、がんばります」と稲川。「みなさんにお会いしながら生でお話しできるのがすごい楽しみ」と目を輝かせた。「怖いというだけではなく、懐かしいとか嬉しかったりする、田舎のじいさんが話を聞かすように、そんないい時間になれば」とこれから全国48公演に向けた目標を掲げた。

 今年の新作は「スミ子さん」「死体発見(見付けて)」「叔父の遺産」「現場検証」「天人菊」の5話。「天人菊」は特攻隊を見送った少女の物語。新聞に小さく取り上げられた話を調べてようやく伝えられる怪談にまとめたという。「ただ怖いだけではなく、“思い”があるもの。歴史に残らない歴史。そんないい話」などを紹介するのは、ツアーでは新しい取り組みとのこと。

 稲川にとっての“怪談”とは「ふるさと」だという。「子どもの頃、うちの母親が聞かせてくれた話。とっても楽しかったから」と目を細めた。「昔ね、稲川淳二さんという人がいてね、こんな怪談をしてね、あの人は面白かったよ、あの話は怖かったよ、私が向こうへ行っているときに言ってくれたらうれしい」と微笑んだ。

 「怪談ナイト」は今年で27年目。1部は独特の凝りに凝ったセットの中で、稲川が怪談を語る。2部は心霊写真の解説で、心霊写真かどうかわからないものをユーモラスに紹介したり、最後にはゾッとするような本物の写真も登場。本物は時を経て、人の顔がくっきりと浮かびあがったり、少しずつ動いていたりと「変化がある」と解説していた。

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2019年7月20日のニュース