長渕剛 20年ぶり映画主演で「家族」描く、血のつながりとは何か追究

[ 2019年3月28日 05:00 ]

映画に企画段階から携わる長渕剛
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 歌手の長渕剛(62)が20年ぶりに映画に主演する。タイトルは「太陽の家」で、2020年公開予定。大工の棟梁(とうりょう)川崎信吾役。企画段階から携わり、不器用でおせっかいだが情に厚い主人公像をつくり上げた。取材に応じた長渕は、クランクインを目前に控え「家族とは何か、血のつながりとは何かという普遍的なテーマを、笑いとペーソスを交え描きたい」と気持ちを高めている。

 デビュー40周年の節目でのスクリーン復帰。TBSドラマ「とんぼ」で演じた小川英二が主人公の「英二」(99年)以来で「その間には震災もあって、家族とは何かを深く考えるようになった」と話した。

 87年に女優の志穂美悦子(63)と結婚。長女で女優の文音(あやね、31)をはじめ3人の子供に恵まれた。「子供が大きくなって自立していくと、親として寂しさはある。幼い時からためていた写真をスマホに取り込んで見るようになりました。家族は厄介なものだけれど、幸せにしたい。そういった僕の思いを大工という立ち位置から堂々と表現しようと思った」とキャラクター構築の経緯を明かした。

 演じる大工は妻と娘、弟子たちに囲まれ幸せな日々を送っているが、ふとしたことから出会ったシングルマザーと小学2年生の息子の面倒を見るようになり、母子のために家を建てようとする。神技的な腕を持つという設定だけに、工具にもこだわって練習を積み「ピストルや刃物じゃなくなった分だけ良かった」と過去に出演した作品を引き合いにジョークを飛ばした。

 映画俳優としてのブランクについても「インして、共演者の目を見ただけでスッと入れるんじゃないかな」と余裕の笑み。「川崎信吾が形成する理想の家族が、今の時代にどう映るか。そういう問いかけにもなるかもしれない」と自信をにじませた。

 《「相棒」権野氏メガホン 1メートル94とにかくでかい》メガホンを取るのはテレビ朝日のドラマ「相棒」などを手掛ける権野元監督(46)。長渕は「(監督は)1メートル94もあって、とにかくでかい。どこを蹴ったら倒れるかなと思った」と笑う。脚本作りでは何度も打ち合わせを重ね「パズルを一つずつ組み合わせていくようで、楽しい作業でした」と満足げに振り返った。今後も主演映画以外、40周年でさまざまなプロジェクトを準備しているという。

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2019年3月28日のニュース