東京・神田のカープファン“聖地”から…復興へ日本一へ声援送り続ける

[ 2018年10月1日 10:00 ]

広島の優勝に沸く神田のお好み焼き店「Big―Pig」店内
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 プロ野球・広島東洋カープが優勝した9月26日、広島ファンの聖地として知られる東京・神田のお好み焼き店「Big―Pig」を取材した。店内120席は満席で、立ち見が出るほどの混雑ぶり。客は球場さながらに応援歌を歌い、7回にはジェット風船も飛ばしていた。

 広島県出身のオーナー森口康志さんが1994年にオープン。08年ごろから「カープ酒場」としてファンが集うようになった。店内には75年広島初優勝時のスコアボードを再現したオブジェクトが設置され、店員もユニホームを着用。10個のモニターで広島の試合を放送している。

 森口さんは「今年、広島が勝ったことがすごくうれしい」と語った。地元は7月の西日本豪雨で甚大な被害を受けた。森口さんもボランティアに参加し、8月末には同店で会費の一部を募金する「被災地支援飲み会」を行った。「カープの明るい話題が少しでも元気づくきっかけになれば」と願っている。

 7月以降、店頭に募金箱を設置。常連客の中には1万円札を入れた人もいる。50万円を超える金額が集まり、今月27日に広島県知事に渡された。

 「地元でもあるし、広島の店をやっているので、お客さんがこうして街のために協力してくれて感謝しています」と森口さん。昨年敗退したクライマックスシリーズを突破し、日本一を達成するまで、神田には大勢のファンが集まり、広島に向けて声援を送り続ける。(西向 智明)

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2018年10月1日のニュース