松井珠理奈が新女王 地元・名古屋で“10度目の正直”「卒業はしません!」 

[ 2018年6月17日 05:30 ]

1位になりガッツポーズする松井珠理奈(撮影・近藤 大暉)
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 第10回を記念し初めて海外姉妹グループも対象の「世界選抜」となったAKB48選抜総選挙の開票イベントが16日、愛知・ナゴヤドームで行われ、本命のSKE・松井珠理奈(21)が19万4453票で堂々の勝利を飾った。09年の第1回から参加を続け、10回目の戦いで初戴冠。SKEも10周年。先を走るAKBを妹グループのエースとして追い続け、最後に残った1期生として、ついにAKBを抜き去った。

 約3万人のファンが集まったナゴヤドームに珠理奈の歓喜の声が響き渡った。ついに立った48グループの頂点。AKB史上初めて、じゃんけん大会女王、楽曲の総選挙と言われる「リクエストアワー」1位との3冠も達成した。1位決定の瞬間に一度は流した涙をこらえながら「今、1位になりました。だから卒業はしません。また48グループはアイドル界のトップになれる。なりたい、ではなく、なるんですよ!」と自身がグループを引っ張って行くことを力強く宣言した。

 終了後の記者会見では、同じSKEの須田亜香里(26)と1、2位を分け合ったことについて「これまで“ライバルは誰?”と聞かれて、ずっと“須田亜香里”と答えていた。SKEの中にしかライバルはいない」と言い切った。

 つらく厳しい戦いだった。今年はじめには選挙に向けプレッシャーに押しつぶされそうな苦しい胸の内を打ち明けていた。テレビ番組に出演した際、共演者に「今まで感じたことのない緊張感がある」と本音を漏らした。

 重圧のもとは、昨年3連覇を達成した指原莉乃(25)が今年は不出馬で、昨年2位の渡辺麻友(24)もグループを卒業したことだった。客観的に見れば3位だった珠理奈が繰り上がって1位になるのは当たり前で、敗れればグループでの存在意義が揺らぎかねない。4月には開票イベント会場がナゴヤドームに決定。ホームグラウンドとも言える場所で負けるわけにはいかなかった。

 勝利への原動力となったのが、プロレスへの進出だ。48グループのメンバーがプロレスに挑むイベント「豆腐プロレス」が昨年8月、今年2月に開催され、いずれにもエース格として参戦。関係者は「新たなファン層を開拓することができたし、元々の珠理奈ファンも彼女の新たな魅力を発見することができた。総選挙の票は昨年よりだいぶ上積みされたはず」と話す。最後の1期生として、今回は古くからのSKEファンの票も獲得することができたという。

 珠理奈は「この総選挙は今後の48グループを誰が引っ張るかの戦い」と総括。その言葉通り、9月19日発売のAKBのシングルでセンターを務め、先頭を走っていく。

 ≪開票イベント前に過度の緊張か 公演一時退場≫珠理奈が開票イベント前のコンサートで過呼吸のような症状となりステージを下りるハプニングがあった。他のメンバーとともに「チャンスの順番」を歌い、感極まって涙。ステージ上で座り込み身動きできない状況となり、スタッフが抱きかかえて運び出した。過度の緊張によるものとみられる。間もなく再登場し、観客に「ただいま!」と元気良くあいさつ。途中、何度も涙する場面があったが、最後まで歌い踊り続けた。関係者によると、開票イベント前には元気な様子を見せ、周囲のスタッフに「大丈夫です」と話していたという。

 ≪AKB30人で首位守った グループ別議席≫グループ別ではAKBが100人中30人で最多議席を守った。だが海外グループの参入などもあり、“議席率”は昨年の31・25%から30%にわずかながら下落した。2番手はSKEの24人。16位以内の選抜メンバーはAKBとSKEが5人で並んだ。また、昨年は一人も圏内に入れなかったSTUから2人が初ランクイン。海外からはBNK2人が食い込んだ。

 ◆松井 珠理奈(まつい・じゅりな)1997年(平9)3月8日生まれ、愛知県出身の21歳。08年7月、SKEの1期生オーディションに合格。同年10月発売のAKBのシングル「大声ダイヤモンド」で前田敦子とダブルセンター、13年12月発売のAKBのシングル「鈴懸なんちゃら」で単独センターを務めた。

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