AKB総選挙イベント会場でウミガメ産卵…運営側が対応策を発表

[ 2017年6月12日 23:14 ]

美らSUNビーチで確認されたウミガメの卵(日本ウミガメ協議会付属黒島研究所ホームページより)
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 17日に行われるAKB48選抜総選挙の開票イベントの会場になっている沖縄の人工ビーチでウミガメの産卵が4日に確認されたことを受け、運営側は12日、公式ブログで対応策を発表した。

 会場の豊崎美らSUNビーチ(豊見城市)では当日午前8時半から無料ライブが行われることから「産卵が確認されたビーチはお客様が立ち入らないようにします」としている。昼夜監視と産卵ポイントの特定をNPO法人日本ウミガメ協議会と琉球大学ウミガメサークルと連携して行うことも決めた。

 日本ウミガメ協議会の若月元樹氏(42)によると、4日に地元住民からウミガメの上陸跡があるとの連絡を受け、産卵を確認していた。人工ビーチは管理されていて夜間に人の立ち入りがほとんどないためウミガメが産卵することは珍しくない。ただ、せっかくふ化した子ガメが街灯など照明によって海の方角がわからなくなり、道路でひかれてしまうケースもあったという。

 そのため、夜間の照明を懸念していた若月氏は17日までに再び親ガメが産卵することが予想されたことから夜間調査を実施。(1)会場設営作業は日中(2)産卵が確認されたビーチは午後10時以降、人が立ち入らない(3)付近の街灯が午後10時に消灯(4)午後10時までには開票イベントが終了する――といった点から「今回の総選挙がウミガメの卵に特に問題を与えることは少ないと考えている」と判断した。その上で「会場と産卵巣が目と鼻の先にあることから、16日から現地入りして運営側と産卵巣に影響がないよう協議を重ねたい」とコメント。スポニチの取材には、地元にとって大きな興行の必要性にも理解を示していることを踏まえ「観光と環境のどちらにも配慮した取り組みの好例になってほしい」とも話している。

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2017年6月12日のニュース