小峠 だまされ王者の極意「いかに乗っかるか」ドッキリで培われた精神力

[ 2017年2月22日 09:30 ]

「バイきんぐ」小峠英二(左)と「マテンロウ」アントニー
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 現在「最もスケジュールを押さえにくいお笑いタレント」と言われるなど、各番組に引っ張りだこの「バイきんぐ」小峠英二(40)。ドッキリ企画の常連でもあり、バラエティー番組では2年連続で「一番多くドッキリにかけられた芸能人」としても紹介されたほどだ。「日常のことでも疑心暗鬼になってしまって」というが、だまされる側としての思いとは…。小峠と、やはりドッキリ番組でおなじみの「マテンロウ」アントニー(27)の2人に、心境を激白してもらった。

 ――22日にDVDも発売される、TBS系「水曜日のダウンタウン」(水曜後9・57)では、毎回のようにあらゆるどっきりを仕掛けられている。プライベートでも緊張感が切れないのでは?

 小峠(以下「小」) 疑心暗鬼になっちゃう部分はある。何をしていてもこれはドッキリなんじゃないかって。変に勘ぐったり、カメラを探したりするのも習性になってしまって。

 アントニー(ア) カメラも、普通の人では絶対に見つからないようなものを使っていて、この間はボールペンだった。ペンの先にレンズ。僕もいろいろ疑っちゃいますね。かわいい女性が連絡先を聞いてきたら「そんなこと絶対ない。これはドッキリ」って思ってしまいますし。

 ――自身だけでなく、周囲にも影響を与えてしまっているとか。

 小 いつもネタを書いている喫茶店で、先日、隣に座った会社員がキョロキョロし始めたんです。これはおかしいなと思いつつ、結局何も起きなかった。後日、店の方に聞いたら、その会社員は「小峠さんがいるから、これ絶対ドッキリだ」って思ったそうで、不審な動きは、実はカメラを探していたとのこと。自分がドキドキしたり私生活に支障が出ているだけでなく、こうやってお客さんにも迷惑をかけてしまっている。すべでこの番組のせいですから!(笑い)

 ――「逆ドッキリの応酬」といったものや、帰宅したら家のトイレに人がいる恐怖系ドッキリなど、同番組では他とは違った切り口のだまし方も。

 小 着眼点が違うし、より悪質(笑い)。僕とアントニーと「安田大サーカス」のクロちゃんと3人で「被害者の会」を結成しようと思っています。裁判にかければ俺たちは絶対に勝てる自信があります。

 ア 観てくれて面白いと言ってくれている人がいるから僕たちも乗っかってますけど。笑ってくれる人がいなかったら、すぐに訴えています!

 小峠といえば「水曜日の…」の中で、2014年に21回、15年には16回と、2年連続で「ドッキリにかけられた芸能人ランキング1位」として君臨。自身も「数字だけ見たら、かけられたなっていう実感がある」としみじみ話す。中には、ネタばれしている仕掛けなど、毛色の違うドッキリも増えているが「自分がいかに乗っかるか。とはいえ、やりすぎてもダメ。“これドッキリでしょ”って言ったら終わりですし、そういう緊張感もある」とリアクションの難しさについても口にする。

 ――ここまでだまされると、精神的にもタフになるのでは?

 小 自分が強くなるしかないですね。メンタルはかなり鍛えられました。どうせなら17年も目指そうかと。3回って、なんか殿堂入りみたいですし。まあ、殿堂入りしたところで、ドッキリから卒業できるわけではないですけど(笑い)。

 ア 僕の場合は鍛えられすぎて、ちょっと悲しいことが。9日の誕生日に友達がサプライズでお祝いをしてくれたんです。友達からしたら「驚いただろ」っていうところなのに、僕は普段からドッキリで驚くことが多すぎて「ああ、ありがとう…」というだけで。テレビで見せるようなリアクションができずに、がっかりされた。ピュアだったころの僕を返してほしい。

――17年も盛大にだまされることも覚悟の上。

 小 爆破、落とし穴、火、水もの…。考えられるドッキリにはすべて引っかかっているので、また新しいだましで来てほしい。どうせならまだ見たこともない世界のものを。

 ア ドッキリを見る人にとってはノンストレスですし、僕らのことを見てバカにしてもらえればうれしい。学校や会社で嫌なことがあった時でも「こいつらよりマシ」って思ってもらえれば。

小 ドッキリにかけられても、観て笑ってもらえることが救いになりますから!

◆DVD「水曜日のダウンタウン(6)」「同(7)」。22日2巻同時発売。

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