柴咲コウ 直虎が抱えていた“矛盾”を実感「本当に嫁が欲しい」

[ 2017年1月8日 10:30 ]

柴咲コウ(上)

NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」で主人公を務める柴咲コウ
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 女優の柴咲コウ(35)が主演するNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」が8日にスタートする。戦国時代、女性ながら城主として家を守っていく井伊直虎の波瀾(はらん)万丈の物語。大河初出演にして主演の大役を担う柴咲は「この作品は自分の人生を大きく変えるものになる気がする」と大飛躍の予感を明かした。

 役者には転換点となる作品がある。柴咲コウにとって、それが「おんな城主 直虎」だ。

 「この作品のこと、役のことを考えると魂が震えます」

 魂が震える――。そう簡単には出てこない重い言葉だ。いかに、演じる井伊直虎に心を動かされているかが分かる。

 「直虎は類いまれな生き方をした人です。若くして出家することもそうですし、今よりも男女の区別がしっかりあった時代に誰かの伴侶になるわけでもなく子供を産むわけでもなく、中ぶらりんのような状態の中でそれを生かして生きていく女性。私が今後どう生きていくのか分からないけれど、参考にしてしまうところがあるかもしれません」

 自身は35歳で独身。結婚や出産のことを考えるのは自然だが、今は女優として、歌手として芸能活動に没頭している。家のために私情を捨てて城主となった直虎に通じる部分もありそうだ。

 「共通する部分もたくさんありますが、私と違うなと思うのは、思いやりがあること。直虎は自我を差し置いて周りのことや民衆のことをよく考える。私もそういう部分を持っているつもりだけれど、うまく表現できないんです」

 連日続く大河の撮影で改めて女性が仕事を続けていくことの困難さにも直面した。厳しい撮影に耐えられる体調を維持するため、これまでで最も規則正しい生活を余儀なくされている。

 「直虎の苦労が分かります。役割として求められている部分と、女性の体と心の部分に矛盾が生じる。ちょっとした体の変化や不調が表れたりするのをどう消化したらいいのかということが今の大きな課題です。一番大事なのは食事面で、本当は自分で作って栄養のバランスを管理したいんですが、作る時間がない。だから、本当に、嫁が欲しい」

 そう冗談交じりに本音を明かして笑った。

 ◆柴咲 コウ(しばさき・こう)1981年(昭56)8月5日、東京都生まれの35歳。99年にCM出演で注目され、00年の映画「バトル・ロワイアル」や01年の映画「GO」などで女優として脚光を浴びた。02年から歌手活動も開始。ドラマでは03年の「GOOD LUCK!!」や07年の「ガリレオ」など多くのヒット作に出演している。

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