「週刊リテラシー」降板 上杉隆氏とMXが真っ向対立 都知事選めぐり

[ 2016年8月13日 17:03 ]

上杉隆氏

 13日に生放送されたTOKYO MX「週刊リテラシー」(土曜後5・00)で、東京都知事選(7月31日)に立候補したジャーナリストの上杉隆氏(48)の番組降板について説明があった。両者の言い分は食い違っている。

 番組冒頭、テロップとテロップを読み上げる男性の声で「『週刊リテラシー』の出演者でありました上杉隆氏の番組降板につきまして、視聴者の皆さまへご報告させていただきます」と切り出し「上杉氏には本番組のメーンMCを約2年間務めていただきましたが、先般、上杉氏より、東京都知事選挙に立候補する旨の報告があったため、当社は本番組から上杉氏に降板いただくという判断をいたしました。法律上、政治的公平性が要求される放送局として、公職へ立候補された上杉氏を本番組のメーンMCとして起用し続けることは、放送基準等に照らして困難と判断し、やむなく降板という判断に至ったものです」と説明した。

 続けて「上杉氏にもその旨をお伝えしており、上杉氏には、降板についてご了承いただいております」とし「本番組につきましては、今後も政治・経済・事件・芸能等の世の中の注目ニュースを、さまざまなアングルから徹底解説をするという姿勢は変えずに、放送を継続してまいります。視聴者の皆さまには、変わらずご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」と呼び掛けた。

 テロップ明け、MCを務める「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳(42)は「MXテレビさんと上杉隆さんがおっしゃっていることが真反対の意見。ここは裁判の場所じゃないと僕は判断しました。もう弁護士さんの預かるところになっている。僕たち出演者は今、残された契約期間、まずは視聴者の皆さんのために、上杉隆さんがいなくなった番組を少しでもおもしろくお届けできるように頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします」と報告した。

 上杉氏は代表取締役社長を務める「NO BORDER」の公式サイトで「今月5日、TOKYO MX社の代理人弁護士から契約終了通知書が届けられ、困惑している」「東京都知事選への関与について、6月下旬、同局に可能性を示唆。当時、番組プロデューサーは理解を示した以外に、都知事選前後の動向を取材したいと申し出をした。それにより、同局は故鳩山邦夫代議士のお別れ会と出馬会見を事前に把握し、独占取材を行うなど、選対の動向を先んじて知ることが可能になった。都知事選立候補については、同局担当者の了承を得て、応援してもらっていた。同局への誠実な説明の上で、立候補を決意した」「局側からの一方的な通告で、出演者・スタッフ・視聴者に申し訳ない気持ちでいっぱい。今回の番組降板の経緯に関しては、既に法的な対応が不可避な段階に達しており、すべての交渉を代理人弁護士に委ねている」などの旨を主張している。

 上杉氏は7月12日に出馬表明。同16日から出演しなくなった。落選したため、8月6日から復帰可能だったが、上杉氏によると、前日5日に契約終了通知書が送られた。

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2016年8月13日のニュース