「永遠の0」オーディオブックに 久蔵の妻役・小芝風花がこん身演技

[ 2016年8月12日 11:13 ]

小説「永遠の0」オーディオブックで大石松乃役を演じた女優・小芝風花

 映画、テレビドラマ化もされたベストセラー小説「永遠の0」がオーディオブックになり、終戦記念日の15日から配信サービス「FeBe」で配信される。

 太平洋戦争の特攻で亡くなった零式艦上戦闘機(ゼロ戦)パイロットの宮部久蔵の足跡を、孫がたどる物語。映画では井上真央(29)、ドラマでは多部未華子(27)が演じた久蔵の妻・松乃を、女優の小芝風花(19)が演じる。

 他の役は声優が担当する中、「抜群の演技力があり、若い世代にもアピールできる」(制作サイド)と抜てきされ、「凄く好きな作品なので、松乃を演じられてうれしい」と笑顔。声のみの演技は初めてだが、むせび泣くシーンもあり「表情は映っていないけど、いつも通り涙を流して演じました」とこん身の力を込めた。

 配信に向け、作者の百田尚樹氏(60)と対談。同じ大阪府出身だが、戦後11年目生まれの百田氏が「僕らの子供の頃には街中に機銃掃射の跡があったり、傷痍(しょうい)軍人の方がたくさんいた」と振り返ると、「私が生まれた時には戦争の跡形もなかった」と驚いた。百田氏の「今は平和だけど、誰のために生きるのかを考える機会を失った時代はある意味不幸」という言葉には、「当時と今では一日の重さが全然違う」としみじみと話した。

 15日は71回目の終戦記念日。小芝は同日のTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」に出演して戦争や平和について語り、百田氏との対談も放送予定。「戦争を知っている人がどんどんいなくなって、戦争について考える機会が少なくなっている。この作品は戦争のいろいろな面が見えるので、私と同じ若い世代にも聴いてほしいです」と話した。

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