大森青児氏初監督作品、関西圏で公開「安心して見ていただける」

[ 2016年8月12日 05:30 ]

 NHK出身の演出家で、朝の連続テレビ小説「はね駒」や大河ドラマ「武田信玄」など長く語り継がれる名作を多く手掛けた大森青児氏(66)の初監督映画「家族の日」が、27日から関西圏で上映される。故郷の岡山県高梁市で撮影された、東京から越してきた家族のひと夏を描いたヒューマンドラマ。大森監督は「安心して見ていただける作品」と熱く語る。

 6月に先行公開された岡山では熱烈な歓迎を受けた。それを追い風に、大阪のシネ・リーブル梅田と京都シネマでロードショーがスタートする。

 資金集めからエキストラの調達まで、故郷の人々の支援を受けて企画は動き出した。都会の教育に疑問を持った父親が妻と3人の子供を連れて東京から高梁に引っ越してきた。子供たちは、「ターザン」と呼ばれる謎の老人と森の中で出会い、自然や命の大切さを学んでいく…。

 「僕の作品には悪人が出てこない。やくざだ!ちんぴらだ!と世の中、悪人だらけなのに、わざわざ映画で描くこともない。50年たっても“こんなにいい映画があったんだ”と言われる作品になったと思いますよ」

 出演者も大森監督が直接交渉。父親役の伊原剛志(52)、妻の田中美里(39)、ターザン役の岸部一徳(69)、さらに川中美幸(60)ら“大森組”の面々が参集した。自ら手掛けた「武田信玄」を引き合いに出し、「全国制覇ができなかった信玄に代わって、僕はやります」と47都道府県での公開を誓っている。 

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2016年8月12日のニュース