実写版鬼太郎役のウエンツ瑛士 水木さん追悼&感謝「大きな転機に」

[ 2015年11月30日 15:03 ]

水木しげるさんを悼んだウエンツ瑛士

 「ゲゲゲの鬼太郎」などで知られる漫画家の水木しげる(みずき・しげる、本名武良茂=むら・しげる)さんが30日午前7時ごろ、心筋梗塞のため東京都内の病院で死去した。93歳だった。鳥取県出身。実写映画「ゲゲゲの鬼太郎」(2007年)「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」(08年)で鬼太郎役を演じた俳優のウエンツ瑛士(30)が追悼コメントを発表した。

 コメントは以下の通り。

 僕は鬼太郎役で映画2作に主演させていただきました。
 
 水木先生とは、それぞれの作品のスタッフ向け試写会でお会いさせていただきました。お話すると柔らかい印象でした。試写を見終わった後、先生が「君は77点だよ!」とおっしゃるので、ちょっと低いのかなと心配になったんですが、そのあと先生は「80点満点でね」と付け加えました。思ってもないところから言葉が飛んでくる、すごいユーモアのある方と驚きました。僕自身が「なんで自分が鬼太郎なんだろう」と不安に思っていたところだったので、すごく気が楽になったのを覚えています。

 映画「ゲゲゲの鬼太郎」に主演させていただいたことは、自分の芸能人生にも大変、大きな転機になりました。僕はもともと、こういう容姿がコンプレックスで、事務所にも「役者はできないかもしれないよ」と言われていました。でも鬼太郎がヒットして、個人的にも映画賞の新人賞なども頂けて、役者としての未来を開くきっかけをいただけました。原作の水木さんご自身が、自分の道を貫いて、鬼太郎の世界を築き上げたとあって、どういう風に生きていくべきかまでを、僕に教えてくださった気がします。

 先生はきっと今ごろ、あの世で自分自身がつくった妖怪とたわむれているんじゃないでしょうか。残された僕たちは悲しいですが、先生は楽しんでいらっしゃるはず。先生はお亡くなりになりましたが、キャラは生き続けるので、演じさせていただいた僕は、これからも先生の思いをつなげていこうと思います。心よりご冥福を申し上げます。

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