どっぷり漬かって!“世界初”露天風呂落語 新世界スパワールド

[ 2014年11月5日 08:45 ]

露天風呂に漬かりながら落語が楽しめる、スパワールドの「温浴亭落語」

 大阪・新世界にある、温泉を中心とした娯楽施設「スパワールド」(大阪市浪速区)で、露天風呂に漬かりながら落語を楽しめる試みが8日から始まる。木戸銭(見料)は入浴客が通常払う入館料以外は無料。企画にかかわった落語家の桂きん太郎(49)は「落語にお風呂にどっぷり漬かっていただきたい」と話している。

 脱衣場を利用したり、営業時間外に風呂場を会場にしたり…昔から銭湯は庶民の娯楽、社交の場として機能し、落語も行われていたことは有名。ただ、露天風呂に入りながら落語を楽しめる試みは、施設を運営する阪神住建のスパワールド担当広報部の担当者も「これまで聞いたことがない。おそらく初めてでは」と話す。

 広報部やきん太郎によると、当初は施設内にある宴会場での落語会を計画。だが、より面白いことができないか検討する中で、6階の渓流露天風呂横に設置されていた、畳を敷き詰めた入浴者用休憩スペース活用案が浮上。このほど落語ができるように改修された。

 「温浴亭落語」と命名された落語会が開催されるのは11、12月の土、日曜、祝日(12月14日を除く)の午後1時と3時からそれぞれ約30分間で、湯船の大きさなどから人数は各回約20人を想定。渓流露天風呂があるフロアを利用できるのが1カ月ごとに男女間で入れ替わるため、11月は男性客のみ、12月は女性客のみが対象となる。観客が全裸であることから、高座に上がる落語家や講談師は同性のみにするという。

 世界各国のお風呂を再現した温浴設備、ウオータースライダーもある温水プールなどで人気のスパワールド。「お湯と笑いは世界を癒す」をコンセプトにした今回の試みは、新たな客層開拓につながる可能性も。広報部も「好評なら来年1月以降も継続することを考えている」という。湯船につかりながら落語を堪能し、「のぼせすぎには気をつけて」(きん太郎)さえいれば、新しい温泉の楽しみ方を満喫できそうだ。

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2014年11月5日のニュース