宇津井健さん 慢性呼吸不全のため死去 82歳

[ 2014年3月14日 20:40 ]

ドラマの撮影現場で喜寿を迎え、誕生日ケーキを贈られ笑顔の宇津井健さん(2008年10月23日撮影)

 俳優の宇津井健(うつい・けん)さんが14日午後6時5分、慢性呼吸不全のため、名古屋市内で亡くなった。82歳だった。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行い、後日「お別れの会」を開く予定。

 早大在学中の1952年、俳優座養成所に4期生として入所。翌53年「思春の泉」で映画デビューを主演で飾った。明るく健康的な魅力で売り出し、メロドラマやアクションもので人気者となった。

 60年代、テレビに進出。65年、主演ドラマ「ザ・ガードマン」が高視聴率を記録し、長寿番組になった。

 70年代には「赤いシリーズ」で山口百恵さん(55)と共演し、百恵さん演じるヒロインの父親役を好演。百恵さんと三浦友和(62)の結婚式(80年)の仲人を務め「理想の父親」のイメージが視聴者に定着した。

 2006年4月のTBS「渡る世間は鬼ばかり」第8シリーズからは、病気で降板した藤岡琢也さんに代わり、主人公の岡倉大吉を演じた。

 馬術の達人として知られ、映画デビュー作は馬を乗りこなすことが条件だったため、白羽の矢が立ったほど。

 高倉健(83)主演の映画「新幹線大爆破」(75年)の運転指令室長役も印象深い。88年から7シリーズ放送されたテレビ朝日「さすらい刑事旅情編」の主演も務めた。

 「武田信玄」「天地人」などNHK大河ドラマにも多数出演し、主演の若手俳優を支える脇役として不可欠の存在に。近年も映画「ごくせん THE MOVIE」(2009年)「沈まぬ太陽」」(09年)テレビドラマ「相棒」(10年)などに出演していた。

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