仁左衛門 早すぎる死悼む「弔辞に立つのは本当は嫌なんだ」

[ 2012年12月28日 06:00 ]

中村勘三郎さん本葬で焼香する片岡仁左衛門

中村勘三郎さん本葬

(12月27日 築地本願寺)
 歌舞伎界を代表して坂田藤十郎(80)片岡仁左衛門(68)坂東三津五郎(56)の3人が弔辞を読み上げた。

 藤十郎は「あなたが新しい歌舞伎座に立ち、歌舞伎界を引っ張っていくと信じて疑わなかった。舞台姿をもう一度見られないと思うと残念です」と歌舞伎の発展に力を尽くした勘三郎さんを惜しんだ。仁左衛門は「自分が死んだ時は、弔辞を読んでもらおうと思っていました。だから僕はこうやって弔辞に立つのは本当は嫌なんだ」と早すぎる死を悼んだ。

 同じ学年で盟友だった三津五郎は「6カ月先に生まれたあなたに遅れまいと、私は思い切り走ってきました。肉体の芸術ってつらいね。全てが消えちゃうんだもの」と号泣。そして「そちらに行ったら、また一緒に踊ってください。その時のために稽古しておきます」と遺影に語り掛けた。 

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