声楽家の畑中良輔さん死去 90歳、作曲家としても活躍

[ 2012年5月24日 14:07 ]

 日本のオペラ界を代表する声楽家で文化功労者の畑中良輔(はたなか・りょうすけ)さんが24日午後0時2分、間質性肺炎のため東京都三鷹市の病院で死去した。90歳。北九州市出身。葬儀・告別式は近親者で行う。お別れの会を7月7日午後2時から東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所で開く。喪主は長男貞博(さだひろ)氏。

 東京音楽学校(現東京芸大)を卒業後、1948年に藤原歌劇団の「ドン・ジョバンニ」でオペラデビューした。バリトン歌手として活躍し、52年にはオペラ団体「二期会」の創設に参加。新国立劇場のオペラ担当の初代芸術監督や水戸芸術館音楽部門芸術総監督も歴任した。

 作曲や音楽評論など多彩な活動で知られ、後進の育成にも尽力。各地の合唱団で指揮を務めるなど、音楽の普及活動に取り組んだ。

 東京芸大名誉教授。日本芸術院会員。85年紫綬褒章、94年勲三等旭日中綬章を受章。2000年に文化功労者。著書に「オペラ歌手誕生物語」など。

続きを表示

2012年5月24日のニュース