“絆の歌”「女坂」森進一 36年ぶりリメーク

[ 2012年4月25日 11:26 ]

新曲「女坂」を発売した森進一

 歌手・森進一(63)が25日、36年ぶりに“隠れた名曲”「女坂」をリメークし、ビクター・エンタテインメントから発売した。この曲は、作曲は亡き猪俣公章氏、作詞は有馬三恵子さん、編曲前田俊明氏。1976年に発売されたアルバムに収録されたがシングル・カットされず、今回、詞を一部手直しして初のシングル発売となった。

 森進一を聞き込んでいるファンの間では長く支持されてきた作品で、母を思う娘の溢れるような心情を歌い上げている。森の名曲「おふくろさん」が息子が思う母への男歌なのに対し、「女坂」は娘が母に呼びかける女歌。いわば“対”ともいえる作品。苦労続きの日々の中で、ただひたむきに働き続けて暮らしを立て、自分を育ててくれた母に、♪何が、生きてて しあわせか… 私も、母に似てきそう…と切々と歌い上げている。

 いつの世も、母への思いはかわらないが、ことに昨年の東日本大震災以来、人々はまさに人との“絆”を再認識し、家族への慈しみを再認識した。そうした中で、森進一ファンから再びこの「女坂」の支持が高まったようだ。楽曲をプロデュースした和久井保氏(ワクイ音楽事務所社長)は、作詞の有馬さんが「森さんが“静かに熱唱してくれた”と評してくださったことが、すべてを表しています」と、この曲を改めて送り出した心意気を語っている。

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2012年4月25日のニュース