かまいたち、お笑いグランプリ優勝「伸び悩んでいたので…」 

[ 2012年1月30日 06:00 ]

ABCお笑いグランプリで優勝し、賞金300万円を手にしたかまいたちの山内(左)と濱家

 若手お笑い芸人のNo・1を決める「第33回ABCお笑いグランプリ」が29日、大阪市内で開かれ、山内健司(31)と濱家隆一(28)のコンビ「かまいたち」が優勝した。大会史上最多449組の頂点に立った瞬間、2人の目には涙。「ここ4~5年、伸び悩んでいたので本当にうれしい」と喜びをかみしめた。

 5年分の思いが詰まった涙の戴冠劇だった。2007年に、コンビ結成から3年足らずで同賞グランプリを受賞。新星としてブレークを期待されたが、思うようにはいかなかった。関西の若手賞レースでも、有力視されながら敗れることが多かった。それだけに濱家は「前回の優勝はラッキーパンチ。この大会にかけていたんで、本当に感慨深い」としみじみ。山内も「この賞をきっかけに、もう一度頑張りたい」と決意を新たにした。

 感動的な優勝コメントとは対照的に、ネタは衝撃的だった。学校で女子生徒のブルマーを盗んだ男子生徒と、自己申告を促す先生とのやりとりを描いたコント。トロフィーを受け取ったことでズボンがずり落ち、恥ずかしいブルマー姿があらわになった山内は「トロフィーを取るか、ブルマーを(見られない方を)取るか迷いました」と笑わせた。

 「ABCお笑いグランプリ」は今年リニューアルされた。コンビ結成5年以内という出場資格を芸歴10年未満に拡大。東京など全国からの参加もOKとなり、賞金は100万円から300万円に増額された。

 濱家は賞金ボードを手に「100万円はオカンに。残りは後輩と飲み食いしたい。僕は痛風なんで、お茶飲むだけですけど」と笑顔。山内は「単独ライブで、豪華なコントをやります」と約束した。さらに「次は全国のコント大会で、ABCの王者は凄いというところを見せたい」と抱負。秋に開催される、芸歴による出場制限がないコント日本一決定戦「キングオブコント」に照準を定めていた。 

 ◆かまいたち ともにNSC大阪26期生のボケ担当・山内とツッコミ担当・濱家が2004年5月に結成。もともと「鎌鼬」だったが、読みにくいという理由で09年、ひらがなに改名した。ABCテレビ「わっしょい!5UP」(日曜深夜0・58)などに出演中。

 ▽「ABCお笑いグランプリ」主な受賞者 83年・トミーズ、84年・ダウンタウン、92年・ナインティナイン、94年・ますだおかだ、96年・中川家、00年・フットボールアワー、01年・キングコング、04年・千鳥

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2012年1月30日のニュース