ベルリン映画祭 イラン監督作品を抗議の特別上映

[ 2011年1月19日 08:39 ]

 2月10日に開幕するベルリン国際映画祭の事務局は18日、イランの反政府運動にかかわったとして禁錮6年の判決を受けた同国の著名な映画監督ジャファル・パナヒ氏の作品を映画祭期間中に特別上映すると発表した。判決に抗議し、同監督に連帯の意を示すためで、検閲をテーマにした討論会も開催する。

 女性のサッカー観戦が禁止されているイランで少女が男装して競技場に潜入する姿を描いたパナヒ氏の作品「オフサイド」(邦題「オフサイド・ガールズ」)は、06年の同映画祭で「銀熊賞」を受賞。パナヒ氏はベネチア国際映画祭などでも主要な賞を獲得している。

 ベルリン映画祭事務局は、パナヒ氏を今年の審査員として招く意向だったが、同氏は改革派の反政府運動を支持したとして拘束され、昨年12月に有罪判決を受けた。このため、代わりに「オフサイド」を映画祭で上映、イランの映画関係者も交えた討論会も実施することにした。

 また、同事務局は18日、最高賞「金熊賞」を競うコンペティション部門に16作品を選んだと公表。現時点で同部門に日本映画の出品はないという。(共同)

続きを表示

2011年1月19日のニュース