マイケルさん借金膨大もCDが爆発的売れ行き

[ 2009年7月1日 06:00 ]

 急死した人気歌手マイケル・ジャクソンさん(享年50)の母キャサリンさん(79)は29日、遺産管理人への指名を米ロサンゼルス郡地裁に申し立てた。地裁はまた、マイケルさんの前妻らとの間に生まれた3人の子供について、キャサリンさんを一時的な後見人と認めた。しかし、前妻側も子供の後見人に関する対応を検討しているとみられ、10億ドル(960億円)ともみられる巨額の遺産をめぐる遺族間の法的問題が表面化してきた。

 子供3人は現在、キャサリンさんと父親のジョセフ・ジャクソン氏(79)と同居。記者会見したジョセフ氏は子供たちについて「私たちが世話をして、必要な教育を与える。孫たちに必要な環境はすべて整っている」と述べた。
 7月6日に開かれる遺産管理人への指名についての審問には、前妻デビー・ロウさん(50)も出席。ロウさんは、英紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドの取材に「離婚時に大金をもらった。だから養育権はいらないし、今後も子供たちには会わない」と話しているが、ロサンゼルス・タイムズ紙(電子版)によると、ロウさん側も子供の後見人に関する対応を検討しているという。ロウさんには遺産を相続する権利はないが、子供の後見人になることを主張した場合、子供たちが受け取るマイケルさんの遺産をめぐって、争いが生じる可能性がある。
 また、遺族は申し立てでマイケルさんに遺書はないとみていると主張したが、米芸能専門サイトTMZは、マイケルさんの弁護士が遺書の写しを持ち、裁判所に提出するつもりだと報じている。
 ニューヨーク・タイムズ紙によると、マイケルさんは80年代以降、ヒットメーカーとして7億ドル(約672億円)を稼ぐ一方、不動産や美術品の購入など長年の出費で4億~5億ドルの借金があるとされ、正確な遺産は分かっていないが、保有資産は10億ドルと言われている。
 マイケルさんの作品を販売するレコード会社「ソニー・ミュージック ジャパン インターナショナル」によると、全48タイトルで計30万枚の注文が全国から寄せられ、生産が間に合っていないという。「この勢いでいくと100万枚超えになる」(音楽関係者)という状況で、日本だけでも20億円以上の売り上げがありそうだ。急死後、世界中でもCDなど関連商品が爆発的に売れており、新たにばく大な収入が生じるとみられている。

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2009年7月1日のニュース