広島・大瀬良「絶対抑えてやる、という思いを…」 粘りの6回零封で巨人・戸郷に投げ勝った

[ 2024年5月18日 05:45 ]

セ・リーグ   広島2-0巨人 ( 2024年5月17日    マツダ )

<広・巨>先発した大瀬良(撮影・奥 調)
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 広島・大瀬良大地投手(32)が17日の巨人戦で6回無失点に抑え前回初勝利からの2連勝で貯金1を呼んだ。今季6度目の登板で初めてカード初戦に登場。毎回走者を背負っても要所を締め、本拠地マツダスタジアムでの巨人戦では通算12勝目(1敗)を挙げた。打線は4番の小園海斗内野手(23)が初回の先制二塁打でリーグ最多に並ぶ6度目の決勝打。投打がかみ合い、首位・阪神まで1・5ゲーム差に近づいた。

 大瀬良は粘り切った。5回2死満塁では岡本和を左飛に抑えて直前で遊ゴロを失策した矢野を救い、6回無死一、二塁でも後続を退けた。毎回走者を背負っても、強い気持ちで勝負。6回108球で本塁を踏ませず、本拠地のお立ち台でようやく表情が和らいだ。

 「とにかく粘り強く投げようと…。“絶対抑えてやる”という思いを持って、気持ちで負けたら駄目だと、全力投球でした」

 序盤から窮地の連続。果敢に内角を攻め、「アツ(会沢)さんがうまくリードしてくれて、いろんな球種を使って抑えられた」とシュート、フォーク、カットボールなど変化球もちりばめた。今季得点圏の被打率・103が示す通り、要所での粘りが光る。今季初のカード初戦で期待に応え、新井監督も「粘りのナイスピッチングだった」と称えた。

 23試合で被本塁打15本を数えた昨季から一転、今季は開幕から6度の登板を終えて被弾なし。「シュート系の球もカットの良さを引き出してくれているし、これまでのカットボールの印象がシュート系、フォーク系のものを効果的にしてくれている。うまく的を絞らせていないことで、強振しづらい状況にできている」。要因は32歳になっても進化を続ける肉体面にもある。

 登板翌日をウエートトレーニングの日に設定。「今年に関しては、やれるときはしっかり重いものを持ったりとか、トレーニングをやろうと決めている」。ジャンプ力などの測定値も昨年より上がり、「パワーの伝達が増している」と実感した。

 巨人とは降雨コールドで引き分けた前回4月21日の対戦でも5回零封で昨季から18イニング無失点。本拠地の巨人戦では通算12勝1敗の好相性を誇る。「自分が求められている役割がどういう場所であれ、結果を出していって、少しずつ信頼をつかんでいきたい」。昨季はプロ初の2桁11敗(6勝)。復権を期す11年目の歩みは力強い。 (長谷川 凡記)

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