広島・二俣 初スタメン応えた1号!「すんなりバットが出た」連勝ストップも希望の光

[ 2024年4月26日 05:05 ]

セ・リーグ   広島8―9ヤクルト ( 2024年4月25日    神宮 )

<ヤ・広>2回、ソロを放つ二俣(撮影・尾崎 有希)
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 広島・二俣翔一内野手(21)がプロ初先発でうれしいプロ初本塁打を放った。25日のヤクルト戦(神宮)に「7番・左翼」で出場し、1―0の2回にカーブを左翼ポール際へ運んだ。若ゴイのメモリアル弾で勢いづいた打線は最大4点差を逆転したものの、救援陣が追いつかれ、最後は守護神・栗林良吏投手(27)が痛恨のサヨナラ被弾。連勝は4で止まり、再び借金1を抱えた。

 若さがもたらす勢いはとどまるところを知らない。19日の巨人戦でプロ初安打を放ったばかりの二俣が、今度はプロ初先発でうれしい初アーチを描いてみせた。チームがサヨナラで敗れたためか、高卒4年目の21歳は控えめに喜びを表した。

 「今までだと、あそこは手を出していなかったけど、目付を高めにしていた分、すんなりバットが出た。自分でタイミングの取り方を考え、それが試合でできて良かったです」

 待望の瞬間は1―0の2回、2死走者なしの場面だ。高橋奎がカウント1―1から投じた真ん中高めカーブをひと呼吸待って振り抜くと、放物線を描いた打球は真っ赤に染まる神宮の左翼ポール際へ着弾した。左腕とは4月4日に対戦、球筋確認した成果だった。

 「試合前はめちゃくちゃ緊張しました」

 降雨中止となった前日24日の練習中に告げられたという初スタメンで、ユーティリティーぶりを発揮した。20年の育成ドラフト1位で入団した際は捕手。打力を買われて内野手に転向し、今や三塁、二遊間の守備に定評を得る。昨季から外野にも挑み、この日は「7番・左翼」で奮闘した。

 「自分は今、どのポジションでもやる。どこであってもプレーでチームに貢献したいので、ポジションに関係なくやってやろうという思いでいます」

 同点の6回先頭では四球を選んで出塁し、代打・秋山や野間の適時打をお膳立て。新井監督は「打撃練習がいいし、先日ヒットを打っている。いろんな絡みがあって今日はレフトをマティー(二俣の愛称)で行こうと決めた。成長を感じるホームラン。彼もうれしいと思うけど、自分もうれしい」と称えた。

 憧れの巨人・岡本和から「打席の中で力が入って固まりすぎ」と指摘を受け、左足のかかとや右肘を小さく動かしてタイミングを取るよう工夫する。その成果がプロ初安打、初アーチに表れた。

 「自分のバットで何とか(勝利を)。今日は四球が得点につながったので、ああいう打席を増やしたいです」

 また一人台頭した売り出し中のホープ。待望の一歩を踏み出し、21歳がどう化けるか楽しみだ。(江尾 卓也)

 ○…二俣(広)が2回、高橋奎(ヤ)から左越えにプロ初本塁打。二俣は20年育成ドラフト1位で広島入団のプロ4年目。育成ドラフトで入団した広島生え抜き選手の初本塁打は、20年の大盛(18年育成1位)に続く2人目。

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