巨人・菅野 台湾の英雄・王建民氏に恩返しの投球を「彼の教えがあってここまで来られている」

[ 2024年3月2日 05:30 ]

台北ドームで練習する菅野ら投手陣(撮影・西川 祐介)
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 英雄に感謝を届ける――。台湾での親善試合に臨む巨人の菅野が台北ドームで行われた公式練習に参加。2日の中信ブラザーズ戦での登板はないが、3日の楽天モンキーズ戦で先発する右腕は「自分のボールを投げるだけ。投げる日を楽しみに来た」と決意を込めた。

 今回の台湾遠征で再会を楽しみにしている人物がいる。中信の王建民(ワン・チェンミン)投手コーチだ。日本ハムからのドラフト指名を拒否して自身が浪人時代の12年に、アリゾナ州の施設でともにトレーニングを行って技術指導を受けた恩人。2日に再会する予定で「大学が終わってアリゾナで一緒にトレーニングさせてもらって凄くお世話になった。彼の教えがあってここまで来られていると思うので感謝を伝えたい」と目を輝かせる。

 巨人入団の夢を貫いて日本ハムのドラフト1位指名を拒否。将来への不安を抱えながらの浪人時代にヤンキースなどで活躍し、メジャー通算68勝を挙げた王氏からツーシームやワンシームの握りや投げ方についての助言をもらった。この日、王氏も当時を振り返り「覚えているよ。ジャイアンツに入る夢があるんだと話していた。長いキャリアを築くため、何かできることはないかと思ってアリゾナに来たようだった」と懐かしんだ。

 多くの台湾メディアに囲まれた菅野は「雰囲気も含めていいところを台湾の皆さんに見せたい」と言葉に力を込める。シーズンを見据えた、単なる調整登板ではない。12年前に受けた恩を投球で返すため、台北ドームのマウンドに上がる。

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