【スポニチ本紙評論家日本シリーズ予想】辻発彦氏はオリ派 由伸、宮城…簡単に四球出さない圧倒的投手力

[ 2023年10月23日 05:30 ]

スポニチ評論家陣の日本シリーズ展開予想
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 1964年の南海―阪神以来、59年ぶり2度目の関西対決となった日本シリーズ。ともにリーグ制覇を果たし、順当にクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)も勝ち抜いたオリックスと阪神の頂上決戦は28日からスタートする。関西はもちろん、全国の注目を集めそうな戦いを前に、スポニチ本紙評論家陣が“日本一早く”日本シリーズの勝敗を予想。11人中、実に8人が阪神の日本一を予想した。

 【辻発彦氏 4勝3敗でオリックス日本一予想】CSファイナルSを見ても、どちらも数少ないチャンスを生かして競り勝ってきたように、戦いぶりは似ている。投手がしっかり守り、1点を取って逃げ切る。いずれにしてもロースコアの展開が多いシリーズになると考えている。

 阪神は今季、1、2番が出塁し、中軸で還すのが一つのパターン。鍵になっていたのが、リーグ最多494を奪った四球。ただ、オリックスの投手陣はリーグ2番目に少ない405与四球と、そう簡単に四球を出さない。阪神はファイナルSの3試合でそれぞれ、5安打、5安打、7安打と打ち勝ってきたともいえず、日本シリーズでもそう簡単に打線がつながる保証はない。西武監督時代からオリックス投手陣の凄さはずっと見てきている。競った展開になれば、リリーフまであの投手陣の力は大きいだろう。4戦目に投げた宮城も状態がよかった。ファイナルSから1週間空くことで、先発投手の順番もベストな布陣を組んでくるだろう。

 打線は左足首を痛めた杉本、左手首違和感の紅林の状態は心配。ポイントゲッターとして大きかった2人がいれば4勝2敗とも考えた。ただ、レギュラーシーズンでも何かあったときに、さまざまな選手でのやりくりに慣れている。ファイナルSでも、森を外野で使っていた。そういう起用法ができるのは中嶋監督の凄いところ。DH制のない甲子園での起用法も楽しみだ。

 何よりもオリックスは、3年続けて日本シリーズに進出。経験という強みもある。

 ≪ともに防御率リーグ1位≫阪神、オリックスの公式戦成績を見ると、ともに防御率1位と投手陣が強力。打率はオリックスが1位の・250、阪神は3位の・247とほぼ互角も攻撃面にはそれぞれの特徴があった。パ最多の109本塁打と長打力が光ったオリックスに対し、阪神は12球団最多の551四死球の選球眼に、79盗塁、106犠打の足と小技を駆使。CSではオリックスは投手陣が防御率3・25、阪神は攻撃陣が打率・193とそれぞれ不安を残した。

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