佐々岡真司氏　広島反撃の起点は6回菊池のヘッスラ　新井監督が持ち味の全員野球を見事に引き出した

セ・リーグ　クライマックスシリーズ　ファーストS第1戦   広島3－2DeNA （ 2023年10月14日    マツダ ）

＜広・De＞延長11回、秋山のサヨナラ打で生還した小園（右）と歓喜の新井監督（左）ら（撮影・島崎忠彦）
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【佐々岡真司　視点】　広島は投手陣の頑張りが実った。特に救援陣だ。劣勢の展開で大道、矢崎、島内が流れを引き戻した。彼らはCS初経験。レギュラーシーズン同様の投球ができたことで、今季の広島らしい戦いができた。床田は初回2死二塁で牧に対して強気の攻め。追い込んでからも変化球ではなく速球で内角を突いて意識させたことが以降の打席にもつながり、本来のスイングをさせずにDeNA打線を分断できた。

　反撃の起点は菊池が6回に見せたヘッドスライディングだ。11回は堂林と秋山で、攻撃ではCS経験者が引っ張った。8回の羽月の三盗は今季チームとして実践してきた攻撃だ。送りバントで1死二塁になった直後。投手は打者に集中する場面で、東は二塁を見ていなかった。一発でスタートを切った羽月の勇気も素晴らしい。延長戦からは九里を投入し、故障から復帰した野間やターリーもいい仕事をした。作戦を含めて新井監督が持ち味の全員野球を見事に引き出した。