広島・大瀬良で4連勝 虎の背中見えた5差接近 ピンチ耐え「野手に助けてもらいながら…みんなに感謝」

[ 2023年8月31日 06:10 ]

セ・リーグ   広島2―1巨人 ( 2023年8月30日    京セラD )

<巨・広>お立ち台に立った大瀬良はガッツポーズ(撮影・井垣 忠夫)
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 広島・大瀬良大地投手(32)が30日の巨人戦で6勝目を挙げた。走者を再三背負っても、6回無失点の粘投。9敗で黒星先行の中、4月以来の連勝で復調気配を漂わせた。エースに白星がつき、1分けを挟んだ4連勝で今季最多を更新する貯金15。3連敗の首位・阪神とは5ゲーム差に縮まり、また少し背中が近づいた。

 大瀬良は再三の窮地を耐え抜いた。

 「野手に助けてもらいながら、粘り強く投げられた。みんなに支えてもらいながら、ゲームをつくることができたので、感謝しています」

 3者凡退に抑えたのは3、5回の2度。逆に得点圏に走者を背負った回は3度を数えた。特に1―0の4回は先頭・坂本に許した左前打から1死二、三塁を招いた。岡田を二ゴロに取り、申告敬遠で2死満塁。投手の菅野にも簡単にはいかない。2球で追い込んでから粘られ、7球目は右翼線をわずかに切れるファウルを運ばれた。8球目は投手強襲の当たり。グラブをはじかれたゴロを菊池の好守に助けられた。

 直球は最速151キロを計測。制球に苦しむ場面があっても、本塁だけは踏ませなかった。6回96球で6勝目。前回23日のDeNA戦に続く白星で4月以来、今季2度目の連勝を飾った。

 「気持ち的にもホッとする。やっぱり負けるよりは、次につながっていくと思う」

 6月に32歳。体の変化を感じていた。

 「動きが悪くなってきたな…とか、(若い頃と比べて)疲労を感じることもある。それでも、次の登板までに(疲れを)残さないようにやっている」

 体のケアに充てる時間は昨季より増えた。練習後は球場でトレーナーに肘肩の治療を受け、帰宅後も追加で2時間ほど治療に費やす日々だ。超音波やアイシング専用の治療器4、5種類を駆使。「やっていなかったら、どうなるんだろうというのは感じる。いろんなことをやって初めて、次のマウンドに立てているのかなと思う」。1年間を通して先発ローテーションを守るために自己管理を徹底。思うような結果が出なくても、決して投げることから逃げない。

 守ったのは菊池だけではない。3回は37歳の松山が一直を飛び込んで好捕。本調子でないエースをチームメートが支え、1分けを挟んだ4連勝で貯金15まで伸ばした。新井監督は「走者を出しても、粘ってくれて、ナイスピッチングだった」と称え、「うちらしい全員野球でいい試合ができた」とうなずいた。(長谷川 凡記)

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