関本賢太郎氏 DeNA・牧に対し阪神・大竹の悔やまれる1球 「抑えたい」気持ち抑えるのも投手の仕事

[ 2023年8月31日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―4DeNA ( 2023年8月30日    甲子園 )

関本賢太郎氏
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 【関本賢太郎 視点】悔やまれる阪神・大竹の1球だった。6回2死一、三塁で打席には牧。前日29日にも岩崎から本塁打を放っている4番に対して、バッテリーはいかに勝負するかの徹底ができなかった印象だ。

 岡田監督も試合後「ヒットでしゃあない」と状況を見ていたことを明かした。禁物なのは本塁打だけ。ならば内角に行くのはボールでいい。カウントが悪くなったら四球でもOKだった。満塁になってもソトで勝負の方がリスクは少なかった。

 1ボールからの2球目、坂本は内角に構えた。ボール要求だったとみた。だが、大竹の84球目は真ん中に甘く入った。不用意な一球になってしまった。相手打線に向かっていく投手には「抑えたい」という欲がある。だが、その気持ちを抑えるのも、また投手の仕事だ。勝負どころで一番警戒しないといけない打者に打たれた。2桁勝利に向け、大竹はこれを課題にしてほしい。

 阪神は3連敗。2位・広島とのゲーム差も5に縮められた。だが、ここで動揺はしてほしくない。8月の18勝は文句なしの成績。敗れた試合も内容としては締まった試合になっており、ミスの連鎖もない。投手陣も先発、ブルペンと仕事を果たしている。この3連敗が尾を引くことになることはないはずだ。

 阪神はまだ圧倒的に有利だ。残り26試合を5割ペースの13勝でもトータル82勝。広島がこれに並ぶためには残り24試合を17勝7敗で戦う必要がある。戦い方は崩れていない。攻撃は6回までに相手先発を攻略することに集中し、投手陣はしっかりアウトを取ることに全力を尽くす。9月も変わらず、やるべきことに徹するだけだ。(スポニチ本紙評論家)

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