ソフトB・近藤21号ソロも…再び借金生活 迫る楽天 4位転落危機救ってくれ

[ 2023年8月31日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク4―8オリックス ( 2023年8月30日    ペイペイD )

<ソ・オ>4回、ソロを放つ近藤(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクの近藤健介外野手(30)が、30日のオリックス戦で、0―7と大量リードされ迎えた4回、左翼テラス席へ反撃ののろしを上げる21号ソロで意地を見せた。続く5回には代打・嶺井が、移籍後初本塁打となる2ランを放つなど追い上げたが及ばず、再び借金1に逆戻り。4位・楽天とのゲーム差はついに1となり、31日も敗れて、楽天が西武に勝てば4位に転落する。

 近藤のパンチの効いた低弾道の飛球には執念、気迫が乗り移った。フェンス最上部の黄色のバーに直撃後に、テラス席へと消えた。

 「チームの勝ちにつながる一本を。勝てるように。そこは、高い意識でやっています」

 0―7の4回1死で先発左腕・田嶋と2度目の対戦。フルカウントから148キロ外角高め直球を思い切ってはじき返すと左中間テラス席への21号ソロとなった。反撃ののろしを上げる5試合ぶりのアーチ。序盤の完全な劣勢ムードに待ったをかけた。

 中盤も変わらない形勢不利。何とかし続けたのも近藤だった。5回には同じくFA加入した嶺井が1号2ラン。3―7の6回先頭でカウント2―2から代わりばなの2番手・小木田の外スライダーを拾い上げ、技あり中前打で出塁。1死一、三塁での三走としてホーキンスの右犠飛で4点目のホームを踏んだ。

 この日、キャリアハイを更新し続ける21本塁打を含む、6試合ぶりマルチ安打。同じくキャリアハイの打点「71」はリーグトップを快走する上に、本塁打数もこの日逆転サヨナラ弾を放った浅村(楽天)を1本差で追う。打率・303もリーグ3位をキープ。それでも個人タイトル争いは見向きもしない。

 「意識していませんね。チームがCS争いをしている。1本でも貢献をしたい。それだけです」

 チームはオリックスと同じ11安打を放ちながらも、先発有原が序盤に打ち込まれて追いつけず敗れた。2本塁打と犠飛での4得点。打線のつながりは欲しいところだが、藤本監督は打撃の姿勢を称える。「7点差を諦めない、何とかする姿勢が打線にあったと思います。明日、勝てばいいでしょう。明日、もう一度」と自らを震い立たせた。

 残り30試合。ここぞの奮起が、試される。4位楽天が西武に勝ったためにゲーム差は1。31日も敗れて、楽天が勝てばBクラスに転落する。この日、リーグ最速で主催試合の観客動員数が200万人を突破した。再び借金生活に突入したが誰もが、やり返すと信じて声をからしている。「真っすぐに対してのまだ空振りが多い。結果は出ているけど、凡打の内容が良くない。明日までに調整、修正して臨みたい」。4番近藤もファンの期待に応えるべく、もがき続ける日々は続く。(井上 満夫)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年8月31日のニュース