中日・大島指名を進言した担当スカウト 米村明氏「最高傑作」「指導者でドラゴンズを背負って」

[ 2023年8月27日 05:05 ]

セ・リーグ   中日0―2DeNA ( 2023年8月26日    バンテリンD )

2000安打を達成した大島は、会見で笑顔をみせる(撮影・椎名 航)
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 担当スカウトとして誇らしい瞬間だった。中日の米村明アマスカウト・シニアディレクター(64)は大島の快挙に、「逆に、僕の方があいつに感謝しています。ありがとうという気持ちしかありません」と喜んだ。

 2009年6月の都市対抗予選。大島は浅いフライで前進した際に転倒し、右手首を骨折した。結果的にこの負傷で、指名を見送る球団は増えた。復帰した9月の試合。他会場から急いで駆けつけた。試合は終盤。到着すると、大島は中堅から矢のような送球で本塁補殺し、直後の打席で二塁打を放った。

 2カ月後のドラフト会議。当時の落合博満監督に指名を強く進言した。中日は前年ドラフトで外野手の野本圭を1位指名していた。ポジションはかぶるが、迷いはなかった。「打つ投げる走る、すべて特筆に値する。絶対、貢献してくれる」。己の眼力を信じ、5位指名にこぎつけた。

 42歳でスカウトになり、23年目。担当した選手すべてに思い入れはあるが、大島は特別な存在の一人だ。「吉見一起と大島はスカウト人生の中で最高傑作だと自負しています。ゆくゆくは指導者としてドラゴンズを背負ってほしい」――。

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