関本賢太郎氏 阪神・森下に見た新たな一面 インサイドを捨てたことが4安打につながった

[ 2023年7月29日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神7―2広島 ( 2023年7月28日    甲子園 )

関本賢太郎氏
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 【関本賢太郎 視点】新たな阪神・森下を見た。両サイドの揺さぶりを持ち味とする相手先発・野村に対し、ストライクゾーンなら何でも振っていくタイプの森下が、この日はインサイドを捨てた。そして1、2打席目ともに、1球しか投げてこなかった外の球を打ち返した。それが、この日の4安打につながった。野村のような投手との対戦では内外角両方に手を出すと失敗するのだが、しっかりと狙いを定めて打てていた。

 現状、森下には3番が合っていると見る。後ろに強打者の大山がいることで、つなぐ意識が生じるとともに、自分で背負い込むことがなくなるのではないか。後ろが下位打線となる6番の時には強引さも目に付くが、3番の時はいい部分を残して悪い部分が消える。3番を固定できていない現状のチームにとっても、好都合だろう。

 29日の第2戦は今後の対広島を占う上で重要な一戦となる。10連勝が止まった広島の先発は森下。エースで連敗となると、“勢いが止まったかな”と疑心暗鬼に陥ってしまうもの。ここで阪神が投手陣のキーマン・青柳の好投と、打線の森下攻略で勝てるようなら、一気に優位に立てるほどのダメージを与えられる。仮に阪神が2勝1敗で勝ち越すなら、2戦目に負けて3戦目に勝っても、そこまでの打撃は加えられない。29日の試合を、絶対に取らないといけない。(本紙評論家)

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