楽天・岸 史上3人目パ・リーグ全6球団から2桁勝利 7回無失点で4勝目「コトイチ疲れました」

[ 2023年7月29日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天5―1西武 ( 2023年7月28日    楽天モバイル )

<楽・西>好投する岸(撮影・光山 貴大)
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 任された7回の最後の打者を右飛に打ち取ると、楽天・岸は両手を膝について思わず声を漏らした。「もう無理~」。109球を投げ終えると体力ゲージは空っぽに。全てを出し尽くして手にした4勝目に試合後は「最後はへとへと。コトイチ(今年一番)、疲れました」と心地よい疲労感と達成感に浸った。

 序盤からトップギアで腕を振った。「(2連敗中で)ズルズルいくわけにはいかない。勝ちたい。それだけ」。4回まで1安打無失点。5回2死満塁も得点を与えなかった。この日の仙台市の最高気温は34・8度。酷暑に負けず7回5安打無失点で勝利の立役者になった。これが古巣の西武から10勝目で、パ・リーグ全6球団から2桁勝利という史上3人目の快挙も達成した。

 球宴期間は家族で東北地方の温泉を訪れて英気を養った。間隔が2週間空いたため、意識的に走塁メニューを増やした。チーム最年長の38歳。シーズン折り返しのタイミングで2軍から1軍に配置転換された永井投手コーチは同学年だ。大学日本代表の元同僚でもある同コーチは「年を重ねて苦しいことがあっても、それを見せない。練習もたくさんする。若い選手は岸の背中を見て学んでほしい」と賛辞を惜しまない。

 まだまだ借金4で4位。3位ソフトバンクを4ゲーム差で追っており、岸も「勝っていかないといけない立場」と言う。ベテランが反攻の気運を高めた。(重光 晋太郎)

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