辻発彦氏 西武の拙攻に助けられたDeNA・バウアーの立ち上がり 2回以降は“らしさ”光った

[ 2023年6月4日 05:30 ]

交流戦   DeNA6―2西武 ( 2023年6月3日    横浜 )

<D・西>2勝目を挙げたバウアー(撮影・長久保 豊)
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 【辻発彦 視点】立ち上がりのバウアーは不安だった。源田を2球で追い込んだが、ファウルで粘られ10球目に四球で先頭打者を出した。続く川越も四球。そのまま崩れていくかと思ったが、外崎は155キロ直球で空振り三振。渡部の打席では三塁を陥れようとした二走・源田を挟殺プレーで刺して2死。西武の拙攻に助けられ何とかピンチを乗り切った。

 2回以降は得意の変化球でポンポンとストライクを取り、西武の打者に粘らせないバウアーらしい投球を取り戻した。1死から鈴木、若林はスプリットチェンジで仕留めた。4回からはカットボールを増やしナックルカーブも交ぜて狙いを絞らせない。欲をいえばもっと直球を使って緩急をつければと思うが、全ての球が低め低めに制球され、つけいる隙を与えなかった。

 結果的に2失点で勝ったバウアーだが課題はある。4回渡部に走られたようにクイックは不安だし、初回の源田のようにしつこく攻められると神経質な面が顔を出す。勝っていくには、日本野球への対応力がもう少し求められる。(スポニチ本紙評論家)

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