佐々岡真司氏 フォームに力強さ感じられない広島・遠藤 初回の攻防が全て

[ 2023年5月6日 06:00 ]

セ・リーグ   広島0ー5阪神 ( 2023年5月5日    マツダスタジアム )

3回、2死一塁で、佐藤輝(右)に2ランホームランを打たれた遠藤(撮影・成瀬 徹)
Photo By スポニチ

 【佐々岡真司 視点】初回の攻防が全てだった。先発の遠藤は2死から2点の先制を許し、逆に打線は無死一、三塁から無得点に終わった。遠藤はノイジーに左前打され、大山に左中間まで運ばれたが、いずれも高めの真っすぐ。3回2死走者なしから大山に左前打されて、佐藤輝の左翼席への2ランも全て真っすぐだった。

 結果も出ていないし、自信もなさそうに見える。遠藤のいい時は“打てるものなら打ってみろ”と、強気で腕を目いっぱいに振るので仮に高めゾーンにいってもファウルを取れていた。それが武器でもあった。今はヒットコースに運ばれ、本塁打にもされている。投球フォームにも、左足が“跳ねる”ような力強さが感じられないのは、決して気のせいではないはずだ。

 打線は阪神先発の大竹に全くタイミングが合っていなかった。真っすぐと同じ腕の振りで投げてくるチェンジアップに翻弄(ほんろう)され、左打者はやはり同じ振りからのカットボールやスライダーにもてこずった。初回無死一、三塁で秋山がカットを空振り三振。7回1死でも西川がカットで完全に体勢を崩されての空振り三振。特に好調なこの2人が140キロの真っすぐにも差し込まれるのだから、かなり打ちづらいのだろう。(本紙評論家)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月6日のニュース