佐々岡真司氏 阪神・大竹が相手打線を抑えられる理由は…同じ腕の振りから繰り出される直球と変化球

[ 2023年5月6日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5ー0広島 ( 2023年5月5日    マツダスタジアム )

佐々岡氏
Photo By スポニチ

 【佐々岡真司 視点】大竹は真っすぐと変化球の腕の振りが同じだから抑えられる。150キロを超える速球はないものの打者をしっかりと差し込めていて、チェンジアップとのコンビネーションで翻弄(ほんろう)した。

 左打者には、やはり同じ腕の振りからのスライダーやカットボールも有効。秋山を初回無死一、三塁でカットボールで空振り三振。西川にも7回1死からカットボールで体勢を完全に崩しての空振り三振を奪うなどタイミングをまったく狂わせていた。広島打線の中でも特に好調といえるこの2人を打ちづらそうにさせており、打席ではかなりキレの良さを感じさせていたのだろう。

 岡田監督の執念が見えた攻撃が、5回にあった。先頭の近本が右前打して、2番中野にバントで送らせた場面だ。ここは後続が倒れて追加点を奪えなかったが、それまでの4得点が2ラン2本によるものだったので、1番打者が出塁して2番が送って3、4、5番で還す…の打線がつながっての「1点」が欲しかったとみる。点差を考えれば中野に普通に打たせてもいいと思うが、いつもの攻撃パターンで5点目を取ることで、完全に試合の流れを引き寄せようとしていた。(本紙評論家)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月6日のニュース