森繁和氏 ロッテ・朗希スライダー曲がり幅確認しながら2回以降解禁

[ 2023年5月6日 05:20 ]

パ・リーグ   ロッテ0-0ソフトバンク ( 2023年5月5日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>5回、マウンドで仁王立ちする佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 【森繁和 視点】5回89球での降板は残念だが、ロッテ・佐々木朗は強風の中で見事な投球だった。風の影響であれだけフォークに落差があると打者は対応ができない。そのフォークに加え、さらに投球の肝になっていたのがスライダーだ。

 ソフトバンクは1~5番が左打者。初回に26球を要した佐々木朗だが、スライダーは1球も投げなかった。強い風で変化量が把握できず、曲がりすぎた場合に左打者には死球になってしまうケースなどを考慮した。2回以降は「解禁」。右打者に投げることで「どのくらい曲がるか」を確認し、同時に左打者にも使うようになった。4回の柳田への2球目など膝元への鋭い変化で空振りを奪った。

 フォークとは同じ140キロ台。球速は変わらないが「落ちる」と「曲がる」では打者の目線から見て全然違う。真っすぐかフォーク、で待っている打者には非常に邪魔になる。WBCでダルビッシュから伝授された球種で投球にアクセントを付けられるのが今季の佐々木朗。どんどん手が付けられない存在になっている。

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